薮side
あなたを置いてきた。
何となくの雰囲気で。
多分、乗り気じゃない人もいると思うけど。
俺を含めて。
黙ってしまった。
だって、なんて言えば良いのかわかんないし。
山田も口を開く様子はない。
俺が…………嘘をつくしかないな。
思いっきり嘘をついた。光ものってくれたけど。
ヤバい…来た………。
嘘がバレる。まあ、最後まで粘って嵐さんには申し訳ないけど、嘘を信じてもらおう。
どうせ、「聞いて下さいよ!みんなに置いてかれたんですよ!」とか言う_
………なんで…?
なんで、あなたまで嘘をつくの……?
俺らあなたの事を「わざと」置いてったんだよ…?
なんでそんなに良い子なの…?
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瑠衣side
あなたが来て、珍しく今までのHey!Say!JUMPっぽい雰囲気が戻った。
といっても、嵐の皆さんが居るからだけど。
あなたは、なかなか手強い。簡単には折れそうにない。
あなたが泣いてから約2週間が過ぎた。あなたと父さんとの関係はわからないまま終わったけど、絶対に何かあるはず。
突き止めたい…。
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俺に話しかけるのかよ。まあ、いいか。
俺は、あなたのことが嫌いなはずなのに、「ありがとう!」が可愛くて、思わず引き止めたくなった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!