第158話

誘い
1,867
2020/07/27 21:41
あなたside

嫌なところをつかれたな。
あなた

んー、どうだろう笑 悩み中かな?

いつもの感じで。おちゃらけをいれつつ。

でも、そんなの山ちゃんには通用しなかった。
山田涼介
なんで悩む必要があるの?
直球過ぎて、返す言葉が見つからない。
山田涼介
行かないの?
でも、それを決めるのはこっちの勝手。
あなた

行くかどうかは私が決めることでしょ?

山田涼介
遺族なのに?
間髪いれずに放たれたその言葉は、私の胸に突き刺さった。

"遺族"

そう、私はおじいちゃんの孫であり遺族でもある。


普通は行くんだよ。でも、私は普通じゃないから。
あなた

そうだね。遺族なのに私は迷ってるよ。

あなた

多分、私は行かな_

山田涼介
来て。
山ちゃんの言葉に、口が止まってしまった。
山田涼介
来てよ、あなた。
なんでそんなにも来てほしいのか、理由が分からなかった。いや、というか、理由とかなしに行かなきゃだとは思ってるけど。


でも、山ちゃんが意外にも強引でびっくりした。
あなた

な、なんで…?

山田涼介
……来た方が、ジャニーさんが喜ぶと思ったから。
なるほど……確かに、それは正論だな。
あなた

…そうだよね。

あなた

行った方が……良いよね…。

山田涼介
うん、だから、あなたも行こう。

あ……めっちゃ今、揺れてる。



行こうとしてる自分が居る。

プリ小説オーディオドラマ