時が進むのは早いもので、あっという間に2018年。
3月になり、だんだん暖かくなってきた春の始まりに、少しだけ、焦りを感じる。
出来ることは、今のうちに何でもしておきたい。
そういえば、最近症状が出ない。
多分、薬のおかげだろうな。
そんなことを考えながら朝ごはんを食べる。
ん?圭人の様子がおかしい?
なんか、悩んでるっぽいような……聞いてみるか。
あ、まただ。この嫌な予感。なに、今回は……何?
りゅう…がく……………?
え、りゅうがくってあの、留学?
………え?……嘘でしょ……圭人が留学って。
え、嫌だ。絶対に嫌だ。
私には時間がないのに……
もう、圭人の話、頭に入んない…ただでさえ、みんなと過ごす時間が少ないのに、メンバーが一人居なくなるの…?
10人で活動したいのに……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!