第13話

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2023/12/17 14:02
一歌
もうやめて!!!!!
一歌の叫び声が響き、それに驚いた咲希の歌はぴたりと止んだ。
一歌
ねえ、咲希!!!なんでそんなことするの…!?!?
咲希
みんなのためだよ、いっちゃん
咲希がにこりと笑ってそう言う。
「みんなのため」。
一歌
なんで………?
咲希
みんなは凄いでしょ?
だからその「凄い」うちに終わらせるの。
人に待ってるのは劣化だけ。
一歌
ねぇ、これからみんなでプロとして活躍するはずじゃなかったの……!?!?
咲希
どうせむりだよ
咲希
だってアタシ居るもん
冬弥
そんな!!咲希さんはとっても素晴らしくて……っ!!
咲希
とーやくん。お世辞は要らないから、大丈夫だよ
冬弥
お世辞なんかじゃ……っ!!!
冬弥がフォローするも、お世辞だと言いきられてしまった。
すると志歩が咲希に向かって歩いていく。もう体に手が届く距離だ。
そろそろ危ない、と皆が危惧した瞬間。

バチン!!!!
志歩
…っふざけないで!!!!!
辺りには志歩の声が響き渡る。
そして咲希の頬には痛々しい赤色。そう、志歩が咲希の頬をビンタしたのだ。
志歩
咲希は私たちの事凄い凄いって言ってるけど、なんなの!?!?「凄いまま終わらせる」って……
志歩
それって「もうこれから成長しない」ってことなの!?なにそれ、全然凄くない…………
志歩
ねえ、それは咲希自身が本当に思ってることなの?
咲希
みんなは、凄くない、の、?じゃあアタシって…なんなの……?
咲希が目に涙を浮かべている。とても混乱した様子が伺える………
志歩
凄いよ、咲希は。
咲希
っ嘘だ!!!私いつも人に迷惑ばっかりかけて!!全然、すごくないよ…っ………
穂波
咲希ちゃん。咲希ちゃんが居なかったら、私たち今頃一緒にいないの。
咲希ちゃんには本当に感謝してるの
咲希
な、んで、
一歌
咲希は、優しいもんね。
全然迷惑なんて思ってないよ。むしろ頼って欲しい。
咲希
でも、でも、………
一歌
良いよ。ゆっくり話して。
そして咲希はぽつりぽつりと話し始めたのであった。

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