翔太side
今ふっかからメールが入った。
「仕事中だぞ…」
と思い休憩時間になってメールを開いた。
あなたが風邪をひいたという内容だった。
俺は急に心配になり、ふっかに電話する。
プルルルルルッ、プルルルルルッ
ー通話が終了しました 2:13ー
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佐久間side
俺たちはあなたのためにお粥を作っていた。
料理をあまりやったことがない2人で作るから、キッチンはゴタゴタしている。
俺とラウールは家にあった料理本を使ってお粥を完成させた。
照がリビングに戻ってきたから味見をしてもらうことに。
俺らはお粥をこぼさないようにゆっくりと静かに部屋まで行った。
トントントン
ドアを開けるとぐっすりと寝ているあなたの姿が。
冷えピタをつけて氷枕をして、頭元にはポカリが置いてある。
「起こすの申し訳ないな」
と思いながらトントンと肩を叩いて、
と声をかける。
すると、目をしばしばさせながら
と俺たちの手を握ってくる。
俺は少しキュンとした。
めちゃめちゃしんどそう。
俺らは部屋を出た。
弱っているあなたを見ると、俺が支えてやりたいって思ってしまう。
でも、あなたが好きなのは翔太だ。
♡×14
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。