翔太side
俺はあなたが帰ってくるのを家の前で待っていた。
「はぁ〜」
あなたが傷ついてるというのを聞いて、
「何やってんだ俺…」
と自分を責めてしまう。
すると、
翔太…くん?
あなたが帰って来た。
目は真っ赤になっている。
その姿を見て俺はすぐにあなたを抱きしめた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなたside
私はあれから家に帰った。
自分の住んでいる階に着くと、廊下には翔太くんが立っていた。
翔太…くん?
そういうと、翔太くんは近寄って来て、私を抱きしめた。
…?
俺、あなたに話したいことがあるんだけど。家に来てもらってもいいかな?
うん、私も話したいことがあったから。
ということで、翔太くんの家へ入った。
家の中は雑誌や服がバラバラと散らばっている。
散らかっててごめんな。そこに座って。
と言ってこの間朝ごはんを食べた時の席に誘導される。
話って?
俺、あなたに黙ってたことがあるんだ。
俺A子ってやつに操られてる。
A子って私の友達の?
ああ
この間あなたを大学に送って行った時、俺らを目撃したらしくて、彼女にしてくれたらその事を誰にも言わないって。ダメならあなたさんをいじめてもいいんだよって言われて、言いなりになってる…
そっか…阿部ちゃんの推理はあってたってことか。
阿部?
うん、私も翔太くんに女性がいることにショック受けちゃってて…ふっかさんと阿部ちゃんに支えてもらってたの。
私もA子について翔太くんに話したかったんだ。
そうだったのか。
俺はあなたが好きだ。
だからそれだけでもあなたにはわかっていて欲しい。
うん、私も翔太くんが好きだよ。
でもまずはA子をどうにかしなきゃ…
だよな。
さっき阿部ちゃんがA子に怒ったんだけど、そのあとA子ニヤって笑ってたんだよね。
きっと何か企んでる。
マジか…俺明日A子に話すわ。
辞めろって。
うん。
お願い…怪我だけはしないでね…
大丈夫だって。
・
・
・
・
・
あの子うざいわね〜
明日、作戦を決行しましょう…
♡×8
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。