第53話

君が 🌸×🦀 前編
3,610
2021/07/08 06:07
僕は生まれつき肌が弱い。

日向に少し当たるだけで皮膚が赤くなり泣き叫ぶほどに痛くなる。

なので、学校はもちろん外に行くことすらなかった

僕は今高校二年生の年齢。

親2人からの教えで勉強はそこそこ。

2人とも共働きなので家事は全てやっていたが別に苦労はしなかったし、嫌でもなかった。

洗濯は干す時だけ父に任せ、畳む時は僕。

そんな少し退屈な日々を送っている時。

ある日母方のお父さんが家に遊びに来た
父
渚、久しぶりだねぇ
かにちゃん
お久しぶりです
父
体の調子はどうだい?
かにちゃん
いつも通りですよw
父
そうか、良かった
母
お父さん、急にどうしたの?
父
それが、少し知らせがあってな
母
知らせ?
父
俺の妹がいるんだが、渚と同じ年齢の子を持っていてな、用事があって1週間預かってほしいとのことで、お前に頼みに来たんだ
母
そうねぇ、渚も暫く外に出て人と関わることがなかったものね
かにちゃん
同じ年齢…
母
渚次第よ、渚がいいんなら来てもらいましょ
かにちゃん
うん、いいよ
父
わかった、それじゃあ今週の土曜からよろしく頼む
母
わかったわ
かにちゃん
楽しみ…
母
良かったわね
土曜日
母
渚〜
かにちゃん
なぁに?
母
2時頃に来るらしいからお昼ご飯ちゃちゃっと食べちゃいましょ
かにちゃん
うん、わかった
お昼ご飯を食べ終わり、2時になった。

ピンポーン
母
はーい
父
この子が妹の息子だ
母
まぁ、可愛らしい子ね、いらっしゃい上がって
???
お邪魔します
俺はどんな子だろうと少し気になっていた

外の子の友達は一切いなかったから仲良くなれたらいいな、なんて思っている。

ふわっと後ろを振り返ると
さくらくん。
初めまして
かにちゃん
初めまし…て
びっくりした。

結構僕は身長が低い方なのに彼の方が小さい…

さくらくん。
桃芭桜です。
かにちゃん
えっと…黄簧渚です
さくらくん。
よろしくね
かにちゃん
うん
母
ほらほら、そんなに硬くしないのw
さくらくん。
お邪魔してる立場なので…
MOB
MOB
関係ないわよ、渚と遊んでくれるからこっちもありがとうだもの、
さくらくん。
渚くんは肌が弱いんですよね
MOB
MOB
そうなのよ、私の遺伝でね、私の仕事は家で出来るものだから常にいるわ、何かあったら気軽に呼んでちょうだいね
さくらくん。
分かりました
かにちゃん
桜くん。俺の部屋で遊ぼ
さくらくん。
うん、いいよ
母
渚と仲良くなれたらいいわね。
______________________

プリ小説オーディオドラマ