〈ユンギ視点〉
真っ白い部屋の中、俺はベットに寝かされていた。
どこからともなく声が聞こえてくる。
何を言ってるんだ…??
俺はユンギ。そこら辺にいるただの大学生だぞ。
…テヒョナとジニヒョンもどこかで監禁されてるのか?
俺の大切な家族。ずっと俺たち3人だけだったんだ。
絶対守ってみせる。そう決めてる。
白い壁に映像が映される。
それは俺だった。俺は機械によって造られていた。
沢山の小さなネジ。くっついていく身体の各部位。
……吐き気がする。
ぼとぼとと吐瀉物が口から流れる。
ほら……これは昨日3人で食べたラーメンだろ…。
ちゃんと俺は生きてる。
天井から束のような資料が落ちてくる。
その資料には全てが書いていた。
テヒョナはひとりぼっちだった。ジニヒョンもアンドロイド。俺も、、アンドロイドだった。
全て偽物だった。俺の存在すらも。
なんかのテレビで見たな。全部通り過ぎると笑えてくるって話。これも偽物の記憶か。
それから2週間後……
俺は地獄のような試練をこなし2人の元へ帰ってきた。いや、送られたの間違いか。
河川敷が懐かしい。横を歩くテヒョナは複雑そうな顔をしている。そりゃ機械に家族ぶられてもって感じか。
でも……それでも…
俺はテヒョナの腕を掴み、走り出した。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。