第14話

屋上
711
2019/06/02 07:50
あなた「私、何もしてないのに…」
藤井「……なあ」
!?
あなた「ふ、藤井先輩……」
藤井「死のうって本気なん?」
あなた「き、聞いてたんですか…?」
藤井「あのあと、ずっと廊下にいてん」
あなた「なんで!」
藤井「あり得へんやろ。あんな女子の仲に紛れてるあなたちゃん」
藤井先輩……
あなた「わ、私だってあります!」
藤井「あのなぁ、少しは頼れや」
あなた「へ?」
藤井「なんで泣いてるん?」
あなた「泣いてなんか…!」
藤井「ほんまはつらいんちゃうの?」
ドキッとした
私が隠し通してたことをすっと当てられたから
藤井「辛いなら頼ればええやん」
あなた「た、頼ったら迷惑がかかってしまって…」
藤井「かけていい迷惑とかけたらダメな迷惑がある。けど、今のあなたちゃんはかけていい迷惑やで?」
あなた「でも…」
藤井「なんでそんなに頼るのが嫌なん?」
それは、今日の妃華莉を見てだった
あなた「………」
藤井「俺でもええし、あなたちゃんがすごい仲の良いしげでもええやん?」
しげっていうのは重岡大毅
うちが一番頼れる存在
なんだけど……
藤井「今、おるで?しげ」
あなた「え!?」
藤井「聞いてるんちゃう?」
あなた「はぁ!?」
藤井「なーしげ」
重岡「……俺、頼りないか」
だいくん……
あなた「や、やって、言ったら大くんいろいろする…やん…?」
重岡「しないはずないやろ」
あなた「……そうすると、うちに余計にいじめが…」
重岡「耐えすぎやねん」
あなた「え…?」
重岡「頼ることも大事って何人に言われてきたん?」
何人…
そんなのたくさんだよ…
あなた「たくさん……」
重岡「よな?その中で裏切った奴は今回の長谷川だけやろ?」
あなた「うん……」
重岡「俺やって、小瀧やって裏切ったか?」
あなた「ううん…」
あ、そういうことか…
私に頼れって言ってきた人ほとんどが裏切ってない……
重岡「頼ってええんよ。あなたの場合」
あなた「……分かった」
もう、愚痴られてもいい
ここから去らずに、みんなと居られるなら
だって、大くんも望も藤井先輩も神山先輩もおるんやで?
すごく心強いやん

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