りょう先輩を好きになってから
目が無意識にりょう先輩を追いかけている。
今日も授業中に窓の外を眺めていたらりょう先輩のクラスが体育でグラウンドを使っていた。
部活じゃない時でも爽やかだな…
そんなことを考えていると
先生にあてられてとても焦った。
部活))
私はりょう先輩に好意を持つようになってから
りょう先輩はもちろん、てつや先輩たちとも話せなくなった。
心のどこかではりょう先輩と同じになればいいなって思っていた。
でも4チームもあるのに、一緒になれる確率なんて低かった。
私のチームはてつや先輩と2年生の先輩の4人で
陽菜ちゃんはりょう先輩と同じチームだった。
りょう先輩を無意識に目で追ってるからすぐにわかった
そんなこんなで私は第1走者に決まった。
てつや先輩に
練習だけど頑張ろうなって言われて
嬉しい気持ちと同時にやる気が出た。
スタート地点に立つとりょう先輩も第1走者だったらしく、隣で走るドキドキとプレッシャーが少しわいた。
てつや先輩の声を初めにみんなが応援しだした。
スターターピストルの音で走り出す。
走ってる時は何も考えてないから瞬く間に終わったけど 少し辛くなったのはその後だった。
走り終わったあとに話してた。
そこまでは全然幸せで
まだみんなが走っている時だったから
りょう先輩は同じチームの人を応援し始めた。
同じチームの人を応援するのは当たり前の事なんだけど、
陽菜ちゃんを応援してるところを見ると
少し苦しくなった。
これが''恋''なのか
結果はゆめ先輩のチームが1位で私たちのチームが2位、りょう先輩のチームが3位だった。
楽しそうな会話もやっぱり入れない…
なんて思っていたら、ゆめ先輩が声掛けてきた。
ゆめ先輩の冗談になんの反応もできなくて申し訳ないと思った。
どうしちゃったんだろう私…
部活帰り))
いつもと違って真剣に聞いてくるてつや先輩と目が合った。
すぐに逸らしたけど
さっきまで真剣だった顔が優しくなった。
優しい先輩に恵まれてるなって思った。
てつや先輩たちは私に近づこうとしてくれて
ホントにいい人だ。
てつや先輩が敬語無し提案をしたおかげで
会話に入れないことは無くなっていった。
その日の夜))
今日は敬語禁止になったな…
そのあと「友達記念!」っててつや先輩が近くのコンビニでお菓子を買ってくれた。
こうやっててつや先輩のことを考えている時でも、頭の中にりょう先輩が浮かんでいる。
勝手に目が追いかけるから仕方ないんだよな…
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読んでいただきありがとうございます。
お察しの方もいるかもしれませんが、作者は陸上部では無いので陸上部の活動をほぼ知りません。(全くと言っていい)
だから陸上部こんなことしない!ってなることもあるかもしれません。
そこは見逃してください笑
これからもよろしくお願いします。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!