第11話

制服
367
2020/05/22 01:39
りょう先輩の爽やかさと私的な好感度は減ることなく、増え続けている
明菜
あなたッ!
You
今何時間目?
明菜
次が4時間目だけど
明菜
ホントにぼーっとしてるよねw
You
言葉がストレート過ぎるw

次、移動教室だよって教えてくれて2人で移動中


すると、私を呼ぶ声が聞こえた。

ふりむくとゆめ先輩が笑顔で手を振っている
ゆめまる
あなたちゃーん!!
You
それが全力のファンサですか笑
ゆめまる
投げキッスとかしてほしかった?笑
You
遠慮しときます( ˆᴗˆ )
「ゆめまる待っててっていったじゃーん!」
廊下中はその声が響き渡った
てつや
あ、あなたちゃんw
てつや
手振りからの!
(手を振る)
てつや
ピースからの!
(あなたに向かってピースする)
てつや
投げキッス!
(あなたに向かって投げキッスする)
てつや
決まった…?
You
全力のファンサですねww
てつや
敬語は禁止って言ったよね~
ゆめまる
ホントやんw
You
慣れるまで時間がかかる、なぁ

「何やっとるだ~!チャイム鳴るぞ~!」

先生が後ろから大きな声で注意してきたので、先輩たちとの会話はおわった。


4時間目が終わり、お弁当の時間。
明菜
先輩たちとめっちゃ仲良いじゃんw
You
そうかな?
You
一緒に帰ってたらいろんな話するからさ、ほかの先輩よりは仲良いかな~?
明菜
りょう先輩からあの人たちへの路線変更は無いの?笑
You
無いよ!
You
って言うのも失礼じゃん…笑
明菜
ごめんごめん笑
You
制服っていいかもしれん笑
明菜
なんでw?
You
いつもはユニフォーム姿の人が
You
制服を着るとまた違う雰囲気になるじゃん?
You
それがすごくいいな~って
明菜
あなたって思ってることサラッと言っちゃうね笑。
You
そう?!
You
恥ずかしい~w
明菜
え、次、理科なんだけど
明菜
課題やった?
You
この私がやってるとでも?
明菜
やってないよねw
You
明菜はやったの?
明菜
やったよ
You
理科出来ないくせに…?
明菜
答えをうつしたりなんてしないからね
You
そういうことか~笑

いつの間にか理科の教師が来ていて授業が始まった。

私は1番後ろの席で
なんでりょう先輩は理系にしたんだろ~って思ったり今なんの授業なのかな~って考えたりしていた。


先生「ビーカー1つ足りんなぁ」
「先生、黒板書くのに忙しいから誰か理科室までビーカー取りに行ってくれない?」

早く教室から抜け出したい私は、授業サボれる!と思ってすぐに挙手した。
You
私!取ってきます!

先生「おー、ありがとう」
「今ほかの学年が理科室で授業やってるけどノックして入ればいいから」
You
はーい

自分から行きますって言ったものの、

誰もいない廊下を歩くのは心細かった。
理科室では絶賛授業中でちょっと緊張したけど、ノックしてクラスと名前と要件を言った。
You
ビーカー1つ借りますね
先生「後ろの棚にあるよ~」

皆さんからの視線がとても多くて

誰やねんあいつみたいな顔をしていた。


でも、1人だけすっごい笑顔でこっちを見ていたので少し目が合った。



りょう先輩だった。


爽やかスマイルで手を振ってくれて
私は何も反応できずに軽く頭を下げた。

正直、びっくりしてるしどこか嬉しいような気もする。


ビーカーどこだろ~?とか思いながら棚を開けた。
りょう
そっちじゃないよ笑
You
え?
りょう
はい、1個でいいんだっけ?
You
はい
りょう
じゃあまた部活で
You
あ、ありがとうございます

私はなぜか小走りで理科室を出た。
理科室を出る時にりょう先輩は特に何も言わずに私の背中をポンと叩いた。

教室に戻るまで頭は真っ白。
やっと我に返ったのは先生の一言だった。
先生「お前、背中になんか着いてるよ」
You
え!?
私の背中には1枚の紙が張り付いていた。

それは急いでノートをちぎったかのような紙にペンで「きょうぶかつのじゅんびよろしく」と大きく書いていた。
この紙を私に付けるためにビーカーを取ってくれて、背中をポンってしたのか。。。
りょう先輩に優しくしてもらったことに浮き足立ってしまった。

顔が熱くなっていくのを感じた

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