第4話

3,171
2020/05/05 14:01
また 2人きり になり 、
心電図のリズミカルな音が響いていて 、
時々 雄也の寝息が聞こえる
心電図を見て 、異常がない ことを確認し
ほっと一息つく
伊野尾慧
伊野尾慧
ふぅ ...
髙木雄也
髙木雄也
すぅ 、
伊野尾慧
伊野尾慧
あ 、そういえば ...
雄也の頬がほんのり赤くなっていて 、
朝の検温を忘れていたことに気づく
伊野尾慧
伊野尾慧
雄也 、起きて
申し訳ないと思いながらも 、
肩を軽く叩き雄也を起こす
髙木雄也
髙木雄也
ん ... いの 、ちゃん
伊野尾慧
伊野尾慧
うん 、そうだよ
'' 検温忘れてた ''と言うと 、
そうだった と言ってみずからの
病院着のボタンを外し始めた
伊野尾慧
伊野尾慧
心電図付いてるから 、気を付けて
髙木雄也
髙木雄也
体温計を渡し 、身なりを整えてやる
伊野尾慧
伊野尾慧
少しは落ち着いた ?
髙木雄也
髙木雄也
うん 、だいぶ良くなった
伊野尾慧
伊野尾慧
よかった
髙木雄也
髙木雄也
けほけほ 、っ
数秒後 、体温計が鳴った
伊野尾慧
伊野尾慧
何度だろう ?
髙木雄也
髙木雄也
37.3
伊野尾慧
伊野尾慧
微熱だね 、
これから上がるかもしれないから
安静にしてようね
髙木雄也
髙木雄也
うん ...
さっきから 、雄也の元気がない
伊野尾慧
伊野尾慧
ねぇ雄也 、何かあった ?
思いきって聞いてみることにした
髙木雄也
髙木雄也
トイレ ...
伊野尾慧
伊野尾慧
トイレ行きたい ?
髙木雄也
髙木雄也
うん 、
そうか 、トイレに行きたかったんだ
雄也は 、我慢して失敗してしまうことが多いから
なるべく早めに気づいてあげるのがいいんだけど
なかなか難しい ...
伊野尾慧
伊野尾慧
そっかそっか 、
気づいてあげられなくてごめんね
髙木雄也
髙木雄也
ううん 、大丈夫
'' 行こうか ''とゆっくり起こしてあげて 、
点滴スタンドと一緒にトイレへ直行

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トイレに着き 、
個室へと誘導する
伊野尾慧
伊野尾慧
ここで待ってるから 、
ゆっくりしてきていいよ
髙木雄也
髙木雄也
んっ 、わかった
俺は 、念の為個室の前で待機
あれ ... なんか今 、涙目じゃなかった ?

気のせいかな?と思い しばらく待ってみることに
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髙木雄也
髙木雄也
ひぐっ 、ぐすっ
ん?やっぱり泣いてる?

個室からはすすり泣く声が漏れている
伊野尾慧
伊野尾慧
雄也 ?入ってもいい ?
すると 、
ガッシャーン !!
髙木雄也
髙木雄也
っ 、!
雄也の声にならない叫びとともに 、
放たれた扉から点滴スタンドが倒れてきた

その反動で 、抜けたと思われる針が血と一緒になって
転がっている
伊野尾慧
伊野尾慧
っわ !
雄也 、大丈夫 !?
俺は間一髪のところでけて 、難を逃れる
髙木雄也
髙木雄也
ふぇっ ... ごめん 、なさっ 、ぁ
まだ病院着を脱いでいなかったのか 、
床には血と漏れ出た尿がとめどなく流れている
伊野尾慧
伊野尾慧
えと 、まずは止血するね ?
素早く持っていたガーゼで点滴こんを押さえ 、
八乙女に連絡する

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