第3話

3,500
2020/05/04 22:50
伊野尾慧
伊野尾慧
雄也 、朝ごはんだよ
朝ごはんを持って雄也の部屋に入ると 、
うつろな目でこちらを見ている
伊野尾慧
伊野尾慧
にこっ
髙木雄也
髙木雄也
...
目は口ほどに物を言うっていうけど 、
本当にそうかも 汗
伊野尾慧
伊野尾慧
雄也 、大丈夫 ?
かがんで 、雄也に問いかける
髙木雄也
髙木雄也
...
力なく首を振る
伊野尾慧
伊野尾慧
大丈夫じゃない 、か
髙木雄也
髙木雄也
はぁ 、はぁっ
よく見ると 、
肩で息をしていて とても苦しそう
伊野尾慧
伊野尾慧
背中にクッション入れるね 、
適当に 、近くにあった柔らかいクッションを
雄也の背中に入れてやる
髙木雄也
髙木雄也
ふぅ 、っ
伊野尾慧
伊野尾慧
落ち着いた ?
すると 、少しは良くなったのか
いつもの笑顔になる雄也
髙木雄也
髙木雄也
うん 、少し
伊野尾慧
伊野尾慧
よかった
俺も 一安心
伊野尾慧
伊野尾慧
朝ごはん 、
今日はサンドイッチとコーンスープだよ
髙木雄也
髙木雄也
うまそ 、いただきます
伊野尾慧
伊野尾慧
どうぞ
サンドイッチを 、美味しそうに頬張っている
伊野尾慧
伊野尾慧
美味しい ?
髙木雄也
髙木雄也
ん 、んまい
今日の朝ごはんも 、
知念が雄也の為に考えてくれた
まぁ 、入院してから毎日
考えてくれてるんだけどね 笑

本当 、知念には頭が下がります
伊野尾慧
伊野尾慧
ふふっ
髙木雄也
髙木雄也
けほけほっ
伊野尾慧
伊野尾慧
おっと 、大丈夫 ?
気管に詰まったのかな ?
と思い 背中をさすってやる
髙木雄也
髙木雄也
んっ 、げほげほっ
伊野尾慧
伊野尾慧
ゆっくり食べな 、ね ?
こくん と頷くも 、一向に咳は治まらない
髙木雄也
髙木雄也
げほげほ 、っう
激しい咳と一緒に 、
まだ消化しきれてない食べ物が口から出でくる
伊野尾慧
伊野尾慧
大丈夫だよ 、全部出しちゃいな
背中をさすり続け 、
容器を雄也の口に当ててやり

隙を見てナースコールを押す
山田涼介
山田涼介
どうしましたか ?
伊野尾慧
伊野尾慧
山田 、俺だ 。
雄也が急変した 。
中島と一緒に来てくれないか ?
山田涼介
山田涼介
わかった 、すぐ行く !
髙木雄也
髙木雄也
はぁ 、うっ 、おえっ
伊野尾慧
伊野尾慧
今山田達来るからね 、
髙木雄也
髙木雄也
っん 、げほげほ
            ------------------

数分後 、髙木の意識が薄れ始めた頃
タイミング良く山田達が来た
山田涼介
山田涼介
容態は !?
伊野尾慧
伊野尾慧
ちょっとヤバいかも 、
雄也〜 と呼びかけると 、
かろうじて意識を保っている程度だ
中島裕翔
中島裕翔
雄也 、わかる〜 ?
髙木雄也
髙木雄也
... っ
山田涼介
山田涼介
反応はあるね 、心電図付けるか
テキパキと雄也の胸に心電図を付けていく
ピッピッピッ と一定のリズムを刻みはじめる
中島裕翔
中島裕翔
伊野ちゃんさ 、点滴出来たよね ?
伊野尾慧
伊野尾慧
あ 、うん
中島裕翔
中島裕翔
俺雄也のこと見てるから 、
安定剤と栄養の点滴してくれない ?
伊野尾慧
伊野尾慧
わかった
裕翔に指示され 、点滴を用意する
山田涼介
山田涼介
心臓は 大丈夫そうだね
中島裕翔
中島裕翔
雄也 、今から点滴するからね
ちょっとチクッとするけど我慢だよ 〜
髙木雄也
髙木雄也
...
消毒液を塗り 、
伊野尾慧
伊野尾慧
っ 、よし
山田涼介
山田涼介
大丈夫だからね 〜
慎重に針を刺して 、滴下速度を調整する
髙木雄也
髙木雄也
った !げほげほっ
伊野尾慧
伊野尾慧
なんとか出来た 、
中島裕翔
中島裕翔
よし 、あとは安定するのを
待つだけだね
副作用強いから 、注意して見ててね
伊野尾慧
伊野尾慧
わかった 。
ありがとう 、助かったよ
山田涼介
山田涼介
じゃ 、俺らは業務に戻りまーす
そう言い 、病室を出ていった

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