第36話

祝福

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2020/11/06 01:45

木村良平

ちょっと待った！

あの後、関係者席に案内されライブもラストになった時に良平が愛花ちゃんをステージ中央に引っ張った。

あなた

嘘！
良平！

良平のプロポーズに笑顔で見守った。

あなた

素敵だったな……。

ライブも終わり、退場が始まってもステージを見つめていた。

スタッフ

あ、あなたさん。
浪川さんからで迎えに行くので、暫くこちらでお待ち下さい。

あなた

はい。
分かりました。

スタッフに言われ、完全にいなくなった客席と片付けを始めるスタッフを見ていた。

木村良平

よ。

隣に良平が座るとあなたは良平に抱き着いた。

あなた

おめでとう！
良平！

木村良平

ありがとうw
実は昼間に電話した時から決めてたんだ。
だから妹のお前には絶対見て欲しかったんだ。

あなた

そうだったんだ。

木村良平

お前は？
来たって事は決めたの？

あなた

うん……。

木村良平

そっか。
浪川さん。
他の奴にお前見せたくないから、ここで待ってるように言ったんだよw

あなた

え？
なんで？

木村良平

まぁ……。
今日リハで色々合って……。

良平は苦笑いしながら言った。

浪川大輔

もぅ、いいかな？
お兄ちゃん？

振り返ると浪川が立っていた。

木村良平

はい。
もぅ大丈夫です。
お兄ちゃんw

良平は「またな」とあなたの頭を撫で、浪川と
何やら話すと去っていった。

浪川大輔

さて……。
明日は？

あなた

今日と明日って休みです。

浪川大輔

俺も夜の生放送だけだし。
今からデートしません？
5回目の。

浪川は笑顔で手をパーにしながら言った。

あなた

今からですか？

浪川大輔

うん。
この前……連れて行きたかった場所。
あ、その前に会いたいでしょ？

浪川はニコニコしながら言うと、浪川の後ろから愛花が出て来た。

鈴村愛花

あなたちゃん！

あなた

愛花ちゃん！

愛花はあなたに抱き着いた。

あなた

おめでとう！

鈴村愛花

ありがとう！

2人はお互いの両手を握りながらぴょんぴょん跳ねていた。

浪川大輔

ねぇ、もぅいい？

鈴村愛花

えー。
せっかく会えたのに！

浪川大輔

お兄ちゃんに譲りなさい。

鈴村愛花

仕方ないな。
はい。
お兄ちゃん。

愛花はあなたの手と浪川の手を繋げさせると歩き出す2人を見送った。

木村良平

どうした？

いつまでも帰って来ない愛花を良平が迎えに来た。

愛花は浪川とあなたを見送った後もその場に残っていた。

鈴村愛花

ちょっとね。

木村良平

寂しくなっちゃった？

鈴村愛花

ううん。
あの二人が上手くいくといいなって。

木村良平

そうだな。

鈴村愛花

さて、無事にお兄ちゃん見送ったし。
帰ろうか？

良平と愛花は手を繋ぐと会場を後にした。

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第37話デート……5回目……。

七虹

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。