浪川が事務所に来るとスタッフが慌ててやって来た。
スタッフから渡された封筒を開けると浪川と愛花が一緒に居る写真が出て来た。
良平と愛花の写真もか……。
それに……俺と……あなたの写真も……。
浪川はスマホをポケットから出しながら歩き出した。
俺の事はどうなってもいいけど……あいつだけは……。
その後、鈴村の事務所に行き対応の話が終わると浪川は良平と愛花を事務所に呼んだ。
今回の犯人に心当たりがあったからだ。
良平の元カノ。
2人が帰ると浪川は机に広がった写真を封筒に戻した。
元気にしてるかな……。
海行って以来会ってないし……。
練習日にも最近来ないし……。
それに誕生日に渡そうと思ったプレゼント渡しそびれたままだ……。
浪川はため息をし、送られてきた写真を引き出しにしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。