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第12話

それは風の噂で聞いたものだった。同じクラスの子が、あいつの名前を引き合いに出して、「よっちゃんと付き合ったんだってさー」となんの気なしに言ってきた。

私が彼に好意を寄せているのはオスマンしか知らない。その事実を話してくれた友人には、「へー、そうなんだ」と興味のないような返事をしておいた。

でも、内心は心臓がバクバクと鳴りやまず、どうしようもない絶望と、嫉妬心が芽生えた。
osmn
…そっか
あなた

まあ、別にね、好きとか付き合ってとかも言ってなかったし。いいんだけどさ…

いいんだよ。いいんだけど、何がいけないんだろう。彼には何も落ち度はない。

好きな子と付き合っているだけなんだから。それなのに私は腑に落ちない。
私だって彼が好きだった。きっと、よっちゃんよりも先に。ずっとずっと前から好きだったし、仲も良かった。

それなのに、この気持ちはずっと私だけが抱えていて、彼が笑いかけてくれる顔も、言葉も、全部自分のものだけだと思っていたのに、それは別の女子にも与えていたんだ。

そう思うと本当に、この感情をどう表現していいか分からず、何も言えないもどかしさを涙を流して表現するしかなかった。
あなた

なんで…意味分かんない…

osmn
…泣いとるん?
あなた

うん…泣いてる…かも

osmn
なんやねん、それ
鼻で笑うオスマン。ほんと、意味分かんないよね。私も意味分かんないもん。
osmn
泣かんといてや
あなた

私だって泣きたくないよ

なんで高校受験手前でこんなことするの?この大事な時期にこんなことになるの?学校に行きたくない。       
行けば嫌でも彼らを見ることになるんだから。
osmn
あなた…
心配そうに名前を呟くオスマン。ごめん、ごめんね。こんな姿見せたいわけじゃないの。
彼女の方を見ていたが、くるっと背を向けて声を押し殺した。
osmn
…なんか、こっちまで悲しくなるやん
あなた

ははっ、な、んで…オスマンが…

osmn
あなたが泣くからやろ
あなた

…あ、りがとう…

私よりも切なそうな声を出すオスマン。

改めて思った。彼女と友達で良かったと。
友人の失恋をこんなにも悲しんでくれる人はいるだろうか。
布団の中で丸まって泣いているうちに、私は意識を手放していた。
*side os*
osmn
…あなた?
泣いていたと思ったら、すーすーと寝息が聞こえてきた。

ベッドから上体を起こし、窓の外から漏れる明かりを頼りに彼女の顔を見ようとしたが、こちらに背中を向けているため見ることはできなかった。