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第8話

俺が志望しているのが、その大学だった。
あなた

オスマンは国立大だよね?

osmn
うん、まあ
あなた

いいなー…私もとりあえず国立大志望にしとこ。勉強教えて、マジで…うちの両親、予備校とか塾とか行かせてくれなくてさ

彼女の家は裕福なわけでもなく、貧乏なわけでもない。ただ、努力でなんとかできることに関してはあまり協力的ではないようだ。この高校に進学するのにも、彼女は塾など一切通わず、自分自身の力だけで合格した。こう見えて、あなたは努力家でもある。
osmn
ええけど…私も先生ちゃうからなー…
こっちはもう弁当箱を空にしてしまったが、彼女のトレーにはまだおかずや白米が残っている。時計を見れば、あと数分で昼休みは終了。急いで口に入れるあなたに、「喉に詰まらすで」と言えば、口いっぱいにご飯を詰め込んで「大丈夫!」と満面の笑み。
俺な、あゆのそういうところめっちゃ好きやで。

***

中学生の時。その頃はまだ時間が合えば一緒に下校をしていた。あなたは相変わらず吹奏楽部。

俺も変わらず、書道部に入っていた。彼女の楽器はフルートで、いつもの快活なあなたとのギャップがなんとも言えなかった。書道部の教室の隣でいつも練習をしており、
彼女はフルートのパートリーダーをしていた。
あなた

いや、ちょっと音外れてるなー…もう一回出して

か細い音のフルートが隣の教室から流れてくる。扉を開け、練習しているからか指導の声も聞こえてきた。
あなた

うーん…もう少し高く

音程の高さ低さは分からないが、まだあなたの理想とする音にはなっていないらしい。
あなた

…とりあえず、ここの音意識してね。じゃあ、次は…、

完璧に直ったわけではなさそうだが、彼女は先を続けた。せっかちなあなたらしい判断。
osmn
随分と絞ったな、あなた
あなた

ん?ああ、聞いてた?

部活も終わり、昇降口に行くと下駄箱から靴を取り出すあなたがいた。
あなた

もうすぐ大会だから、ちょっとカリカリしちゃって…

注意をしていたのはあなたのはずなのに、その表情はまるで注意を受けた張本人のような顔だ。
あなた

ぶっちゃけさ、強豪校じゃないからね?ここまで本気で取り組む必要ある?って言われたらその通りなんだけど、せっかくやるならいい賞欲しいじゃん

彼女は努力家だから。「頑張って」そう伝えようとした時だった。
よ、あなたー!大会頑張れよ!