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第1話

私には幼馴染と呼べる存在がいた。
や、めてや!
やっと身体に馴染んできたのに、もうあと数年でランドセルとはさよならだ。そんなことを考えながら道を歩いていると、聞きなれた声が前方から聞こえてきた。
さわ、らんといて!
亜麻色の髪を、男に引っ張られている女の子。
あなた

何してんのよ!

背負っていた赤いランドセルをぶんぶんと振り回し、男の子に向かって走った。
「げ、あなただ!」
小学生であれば、男よりも女の方が成長が早い。私よりも背の低い男子に、上から思いっきりガンをつける。
あなた

何が『げ、』よ。さっさとどっか行け!

男子はすぐに逃げて行った。
あなた…、
あなた

大丈夫?

乱れた綺麗な髪を直してやり、彼女の顔を覗き込む。そんなに背が高いつもりはないが、目の前の彼女は私よりもほんの少し背が小さい。
あなた

何かされた?

…目、細いって…
あなた

そう?多分、好きだからからかったんだよ

えー…それはない
彼女はそう言ってクスクスと上品に笑った
あなた

もしくは、髪が綺麗だから

そう、なん…かな…私は…あまり好きじゃない
伏し目がちに彼女は言う。
あなた

そっか…私は好きだね、オスマンの髪の毛

自分より長い彼女の髪を梳いて、毛先まで整えた。
osmn
私も好きやで、あなたの髪
起きた時のままの私の髪を、手櫛で整えてくれたオスマン。
彼女は私の幼馴染だ。

いつから一緒なのかと聞かれたら、実ははっきりと覚えている。私がここに引っ越してきた時、隣の家に住んでいたのがオスマンだ。

大きな家、というよりは屋敷に近い。二階建ての家で、門は純和式の造り。家の中にもお邪魔したことがあるけれど、門を入ってすぐのところには庭がある。

石で囲まれた池には鯉が何匹かいて、オスマンに聞いたら「私が生まれる前からいるんだよ」とのこと。白と赤の鯉を見ながら玄関へ行くと、私の家の玄関の何倍もの広さがある。まるで旅館だ。

玄関を入るとすぐ、そこには金魚が入った丸い水槽がある。それを右に行くとリビングで、二階へ上がるとオスマンの部屋に着く。

お母さんはいつもニコニコしていてとても優しい雰囲気。お父さんはあまり喋ったことはないが、以前自分の父親と喋っていたところを見たことがある。