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第42話

モブ
くそっ、お前なんなんだよ!女のくせに!
拳に込めた怒りは、収まりそうもない。自分が女のふりをしているなんてことも忘れて、夢中でそいつに暴力を振るった。分からない。自分が今何をしているのか。小さい頃に見た正義のヒーローは、こんな風に正義の鉄槌をくだしていたのだろうか。だとしたら、もの凄く痛い。そして、不快だ。
osmn
あなたに何したん?
モブ
おま、え…男か…?
osmn
あゆに、何したん?
転がってる一人は、腹を抑えて立ち上がろうとしない。まだ元気そうなもう一人に、問いかけた。
モブ
なんで女装なんて、っ!
腹を殴れば人は黙るのか。胸倉を片手で掴みながら、奴の腹部めがけて蹴りをくらわす。
モブ
気持ちわりー趣味し、っ、
osmn
だったらなんなん?俺の趣味はお前に関係ないやろ。な?俺らが関係あんのは、な?あなたに何したん?ってことやから。なあ?はよ言えや
どう殴れば人は苦しむのか、どう蹴れば人は痛がるのか、そんなの授業でも、ましてやネットで調べたこともなかった。なのに、身体は勝手に動いていて、的確に男の腹部に拳を入れられていた。
モブ
わ、かった!分かったって!…胸、触っただけ、っ、
osmn
あとは?
胸倉ごと壁に身体を打ち付ける。
モブ
っ、それだけ、だって!
掴んでいた襟を離し、床に身体を捨てた。徐々に熱が冷めていく。ああ、もしかしたら自分はとんでもないことをしてしまったのかもしれない。お父様に怒られるんじゃないか。
モブ
あ、やまる!あいつに、謝るから!
osmn
いや、謝らんでええよ
男の前髪をぐいと引っ張り、顔を覗き込む。可哀そう。ほっぺ真っ赤になっとるやん。
osmn
金輪際、あいつと喋んな。近寄んな。見るな。分かりましたか?
ひいひいと息をするだけの男に、また熱が上がる。
osmn
分かったか?って聞いとんねん。なあ?返事は?
モブ
あ、あい。分かりました、っ!
よし、これでええか。最後に一発頬を殴れば、蹲ったまま立ち上がらなかった。そいつらを残して教室に戻れば、あなたが出ていった時と変わらぬ態勢で座っていた。
osmn
あなた…
髪を梳いてやろうと頭に触ろうとしたが躊躇した。殴り続けたこの手で、彼女に触れていいものか。男の手で、あなたに触れていいものか。
あなた

オスマン…

顔を上げて、安心したような顔を見せる。行き場の無くした自分の手をぎゅっと握った。