学校着いたら……とか、忘れて楽しむことにした(
だって……手繋いで登校なんて…二度とないことだし
好き、…なのもそろそろ自覚しなきゃなのかな…
現在地校門。
近くには人、そして学校の敷地内には沢山の生徒。
勘違いされるッ…
私情を挟みそうになったけれど、先輩に迷惑がかかることは避けたいっ…
先輩に対して手を振り払うことが出来ないことをわかっているのかニヤニヤして、手を離してくれない
どんどんと歩いていく、どんどんと視線が集まる
普通に友達の方と挨拶してるし…呑気かて…
手出しちゃだめ、だからね
どういう意味なんですか、先輩…
莉犬先輩に手を引かれ、昇降口へ連れられる
足を引っ掛けられた私は躓き、前に倒れかける
手を繋いでいたからか、それに気付いた莉犬先輩
抱きしめるように支え、私は無事転ばずに済んだ
「彼女だよ」
「俺もう彼女いるさからさ。」
「俺の彼女に嫌がらせとかしたら許さないから。」
「この子が彼女」
あの子から離れるための口実に過ぎない、のに
嬉しい、と思ってしまうのはだめですか…?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!