side:佐藤
かくかくしかじかの事情を
なにわとこーちゃんに話した 。
言葉が詰まった時も焦らず聞いてくれてやっぱ
この仲間じゃなきゃダメだなあって思った 。
高橋「 … あなた 、あの 、ごめん 、」
『 んーん 、言わなかった
私も悪いし 、ごめん 』
藤原「 … ほんまにお前はもっと頼れ!」
長尾「 そうですよ!
何のための仲間何ですか!!!」
『 ハイッ!スイマセンデシタ!!!』
大橋「 次なんかあったら絶対相談する事!」
大西「 言わんかったら松竹座に
貯めてあるパピコ全没収やからな!」
『 えまってそれはマジ勘弁 』
西畑「 あの写真どうするかよなー 」
道枝「 ほんと東京に行った時といい 、
偉い人マジでやばすぎません?」
『 そろそろいっぺんシメとかんとな 』
向井「 … あれ?
あそこにいるの大倉くんちゃう?」
『 え?大倉くん?』
こーちゃんが目線の先は確かに大倉くんがいた 。
わーーーあんなところで何してんやろ 。
ってうげ 、あの 、偉い人おるやんか … 。
大倉くんは偉い人と話し終えると
私たちの存在に気づいていたのか
苦笑いしながらこっちに向かってきた 。
大倉「 何やねんお前ら勢揃いで 」
『 ちょっと 、、、笑 』
高橋「 あなたが悪いんですよー!
あのですねー!!!!」
『 はぁ?!おい恭平!!笑 』
大倉「 … あ 、せや 。佐藤 、
あの写真もう消えたから 」
『 … え?』
大倉「 お前んとこのマネに頼まれて
ちょっと試行錯誤しとったら
亮ちゃんがパパッと解決してくれてん 。
ついでに偉い奴も潰しといた 」
西畑「 錦戸くんが … ですか?」
大倉「 おう 、ま 、
あいつもそろそろやったからな 」
『 ……… 』
大倉「 後悔したくないんやったら行ってき 。
多分もうすぐ帰ると思うで 」
『 っ 、』
私はその場から走り出した 。
だいぶ前から噂は聞いてたんよ 。
錦戸くんが抜けるかもしれないって 。
でも今回の事のせいで抜けてしもたら私 、
一生後悔して過去引きずりまくるって … 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。