side:末澤
今日は京セラ公演2日目 。
みんな客席に降りて元気に歌っとった 。
事件が起きたのはその時やった 。
俺が通路側を登ろうとして曲がった時 、
上から人が降ってきたんや 。
……… は?人??????
その人は階段から転げ落ちてきて俺の目の前で
すっっっっっごい決めポーズして止まった 。
いやいや 、お前めっちゃガコガコ言うてたやん 。
『 ちょ 、あなた?大丈夫か?』
佐藤「 、、、」
『 おい 、生きてへん?!あなた?』
佐藤「 ……… っ大丈夫 、へへっ 、」
俺にピースしながら笑うあなた 。絶対嘘やん 。
反対の手は腰抑えてるし、ぶつけたやろ 。
でもあなたが階段踏み外すなんて有り得へん 。
チラッと上を見上げると15段目あたりに
ケラケラと笑ってスタッフさんに
引っ張り出される奴がおった 。… あいつか 。
俺は溢れ出る怒りを懸命に抑えながら
あなたのことを支えて立たせた 。
周りにいるファンもチビジュも心配そう 。
佐藤「 … 末澤 、顔こわいよ 」
『 ……… アホ 』
佐藤「 んへ 、ごめんごめん 、こけた 笑 」
『 こけたレベルちゃうやろ 。
ほんまに大丈夫か 、?』
佐藤「 んー 、平気!いける!」
『 無理すんなって 』
佐藤「 大丈夫やし 、
たかが数段落ちただけやから 」
『 ちょ 、おいあなた 、』
佐藤「 手当は後で 、こんなもん余裕!」
そう言ってさっきの痛みが
無かったかのように走り出すあなた 。
… ほんまに 、あいつ強すぎるやろ 笑
その曲の時は1回も痛い顔をせず
乗り切った 。… けどはけた瞬間安定の 、笑
佐藤「 ……… ったいたいたいたいたい 、泣 」
福本「 俺大晴?」
佐藤「 ほんま福本黙れ 、泣 」
大橋「 あなた!!!!大丈夫?!?!
イヤモニで凄い音聞こえたけど、!!!」
佐藤「 っおおはしぃ 、、、泣 」
高橋「 どこ痛めた?足?腰?腕?」
道枝「 スタッフさん腰言うてた 、」
藤原「 あなた 、何があったか説明できる?」
佐藤「 っ 、、、(首をブンブン横に降る) 」
大西「 … せーやくん 、誰か覚えてます?」
『 あー 、分からんけど女っぽい 。
スタッフさんにつまみ出されとった 』
長尾「 この後は流石に … 」
佐藤「 っ出る 、出るから 」
西畑「 … あなたごめんな 、」
佐藤「 はちょっ 、」
大吾があなたの服を捲り上げた 。
やだー 、西畑くんえっちー 。
と思ったんのも束の間 、あなたのいつもの
白い肌からは一変 、濁ってる青紫色の青タンが
堂々と存在したった 。これ骨いってるって … 。
藤原「 … (ツン) 」
佐藤「 い"っ 、!!!!泣 」
長尾「 ちょ 、これ絶対折れてますよ 、!」
佐藤「 大丈夫 、!!!平気やから 、」
大西「 あなたちゃん流石にこれは病院 … 」
佐藤「 終わってから行く 、
な?それでええやん 」
道枝「 悪化しちゃいますよ 、
踊れなくなってまう 、、、」
佐藤「 … それは 、嫌やけどまだ後半分も!」
高橋「 あなた 、行こ 」
佐藤「 … 絶対嫌 、」
大橋「 あなた〜〜〜〜 、
俺ら心配やねん 。なあっ 、病院行こ?」
佐藤「 この公演は乗り切りたいねん 、!!」
西畑「 ……… 本気で出る気あるん?」
佐藤「 ある 、めっちゃある 。だから 、!」
西畑「 ……… 分かった 」
『 … 大吾 、』
西畑「 分かってます 。俺がサポートします 。
セトリ管理してるんで調整しときます 。
……… なんや 、あなたその顔 笑 」
佐藤「 いや 、、、意外だなと思って 」
西畑「 はあ?意味わからん 笑 」
一瞬にしてその場をまとめた大吾 。
… 俺も昔はああなりたいって思っとったけど
あなたが嬉しそうやからやっぱええわ 、笑
俺は俺なりにあなたを支えられれば 。
そう思い 、頭をくしゃっと撫でてやってから
俺は違う仲間の元へと向かった 。
( 長尾「 なぜ僕の頭?????」)
( 西畑「 (めっちゃ爆笑してる) 」)
( 藤原「 え?何見てへんかった 」)
( 大橋「 え?!どしたん?!笑 」)
( 高橋「 末澤くん超華麗に去って行きました 」)
( 佐藤「 私の頭撫でた気でいたんやろ 」)
( 道枝「 末澤くん撫でたの長尾の頭 … 笑 」)
( 大西「 っはー 、お腹痛い 、爆笑 」)
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なんか違う!!!!!ごめんな西城秀樹!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。