side:高橋
大好きな匂いに誘われて目を開けた 。
目の前にはただの壁 。俺はベンチに座っとった 。
あれ … いつのまにか寝てたんや … 。
体を動かそうとしても動かへん 。
てか俺の頭になんか乗ってる 。
……… なんで隣にあなたおんねん (笑)
あなたが俺のこと座らせてくれたんかな 。
『 、、、あなた 、』
佐藤「 … zZ 」
『 あなたー 、部屋もどろーや 、』
佐藤「 … zZ 」
『 ん〜〜〜〜〜 、、、』
実際俺も寝起きやから眠いし
このままでもいっかなって思ってんけど
廊下くそ寒いねんな 。戻りたい 。
どうしようか悩んでると足音が聞こえてん 。
「 … っうわ!!!!!!!!はっ 、!!!」
『 わぁ 、丈くん … はざます 』
藤原「 おまっ 、はあ?!なんしとん?!」
『 流石に夜中なんで静かに 、、、』
藤原「 いやまあ確かに3時やけど … は?」
『 気づいたらここで寝てました 、笑 』
藤原「 アホちゃう?あなた呼びに行ったん
ちゃうの?なんで2人してここで寝てんねん 笑 」
『 いやー 、俺はベンチに
座った記憶ないんすけどね 笑 』
藤原「 お前もう重症やん 」
『 はは 、丈くんは自販機ですか?』
藤原「 ちょっと喉乾いて 」
『 じゃあコーラで 』
藤原「 誰も奢るなんて言うてへんやん 」
とか言いつつ奢ってくれる
丈くんは僕の好きな先輩です ♡
あなたの分も買ってくれて
部屋まで運んでくれた丈くん 。
ガキははよ寝ろって言われたけど
まじガキちゃうから!もうすぐハタチ!!!
佐藤「 … んぅ 、、、」
『 あなた?… 起きた?』
佐藤「 … zZ 」
『 、、、』
不細工な寝顔ですら好きやと思ってしまうのは
もうきっと手遅れの合図 。
せやけどこの触れるだけのキスは
なんの感情もこもってないって言い聞かせな 。
自分の気持ちにブレーキかけんと
あなたを1人にしてまうから 。
俺の好きは 、好きちゃうねん 。… ん?
まあ意味わからんけどそういうことやねん 。うん 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。