side:佐藤
頑張れ自分頑張れ自分頑張れ自分頑張れ自分 。
見返すんや耐えるんや落ち着け整理しろ 。
向井が私の前に立った 。負けるな自分 。
『 … 向井と理由同じだよ?売れたいから 。
関西じゃ無理なの 。日が当たらなさすぎる 』
向井「 っお前と一緒にすんな!!!!!」
『 っ 、、?!』
深澤「 康二 、落ち着けって 、」
向井「 お前っ 、関西弁はどうしたん?!
何東京に初っ端から染まってんねん!!!
今までずっと一緒に過ごしてきた大吾は!
悩みもがいてシンメでいてくれた恭平は!
あなたを支えてくれたなにわ男子は!!
どの壁も一緒に乗り越えてきた関ジュは!!
っ …… 全部 、全部捨てたんっ?!?!」
向井が私の襟袖を掴み 、涙声で訴える 。
分かっとる 、全部計画通りなんやって 。
だからお願い 。少しだけ騙されててや 。
『 … 昔のことだし 。
今出来ること精一杯やらなきゃ 』
向井「 っ 、!!!」
永瀬「 … あなた 、頑張るのはええけど
仲間がいること忘れるのは元も子もないで 。
なあ 、一度考え直して社長に言ったr 」
『 わたしからお願いしたの 、!!』
全員「「 … 」」
『 私からっ 、東京に行きたいってお願いした 。
… ごめんねっ 、、、ごめん 。ほんとに 。
…… とにかく 、そう言うことだから 。
練習 、始めよ 。その前にトイレ行ってくる 、』
最後の文を早口で言って素早く部屋から出た 。
そして走って人影のない階段へ行った 。
どうやっても 、涙って溢れてきてしまう 。
拭っても拭ってもその涙は消えなかった 。
仲間を騙すと言う罪悪感 。
東京に1人だけと言う孤独感 。
色んな感情が私を絞め殺していた 。
『 ふぅっ 、ひっく 、うっくっ 、泣 』
「 ……… え 、」
『 っぇ 、… 泣 』
拭っても拭っても拭いきれない涙を
拭ながら前を向くと男の人がいた 。
多分 、Jr.の誰かだ 。いや多分じゃない 。絶対 。
「 え 、えっと … 」
『 … っごめんなさいっ 、泣 』
「 え 、ちょっと待って!」
『 、離してください!!泣 』
「 いやいや泣いてる女の子
放っておけな 、い"っ?!」
『 … ズズッ 、泣 』
腕掴まれてしつこかったから
肘で腹パンしてあげた 。
そして力が緩んだ好きに逃げる 。
誰か分からんけどごめんなさい … 。
けど関係ないのに余計なことに突っかからんで 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!