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第5話

V
 でも、ここにいるはずのない優月。

じゃあ、目の前で前田くんとケラケラと笑い合っている優月は何になるのか。


どこから思い込みであり、僕が見た悪夢だった?あの爪痕とともに残した悲しい記憶は、全て夢だった?




風鈴のチリンと乾いた音が響き渡る。

高校生になって初めての夏休み。今から二年前のことだ。

「優月っ!目を開けてくれっっ!お願い·····だから。」

膝を折り、泣き崩れた。

どんなに叫んでも、届かない。優月は僕のところへ戻って来ることはない。

彼女の背中の影を永久に見失った。


いちばん大切にしたいとおもった、
ずっと隣にいた君を、傷つけたのは、僕だ。


永遠に償うことのできないこの過ちに、許しを与えてはいけない。


僕は幸せになる資格なんてないんだ。




_______________ごめんなさい





何度も心で叫び、あがいた。










もし、




仮に優月たちの話が現実だとして、僕の悲しい記憶が夢だとするならば·····




もう二度とあの夏を繰り返さない。

このぬくもりを失うこわさを知ったから。

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柚季 栞音 __ ゆずき しおね
柚季 栞音 __ ゆずき しおね
更新が少し遅れてしまうと思います。気長に待っていただけたら幸いです。 オリジナル小説を書いている方とお話したいです。
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