ポタ、ポタ……と、スマホのディスプレイに涙が落ちていく。
そこにはクラスメイトのなつかしい名前がずらりと並んでいた。
男女問わず、私のことについてトークをしている画面が視界に入ってくる。
私も途中で止めておけばよかったのに、気になってとうとう最後まで見てしまった。
そして、そこにはまどかから恵子に向かってメッセージが送られていた。
その一文を既読にして震える指先で私はすぐにグループから退会し、アカウントも消した。
もちろんアプリそのものもスマホから消す。
今見たものをなかったことにしたかったんだ。
全てはウソで、あんなものはもとから存在しなかったことに。
でも、そんなことは魔法でも使わなきゃ無理だ。
だから、今見たものは全て現実で、私は今でもクラスメイト達からいらない人と思われている。
外まで聞こえるくらい大声で叫びたかった。
私は悪くない! なにもしてない!って。
でも、私の声なんか誰も耳を傾けてくれないだろう。
自然に出る涙声を誰にも聞かれたくなくって、布団にもぐり込んだ。
もう、色々と考えるのがバカらしくなってきた。
もう、どうでもいいや。
気持ちも体も重いままベッドから立ち上がり、私は部屋の窓に向かう。
久しぶりにカーテンを開け、窓も開ける。
外を眺めると空は暮れ始めていて、薄っすらと夜の気配がした。
二階くらいじゃ骨折する程度かもしれない。
何もかもいやになった今、全てを投げ出したいけど、アイツらのせいで人生が終わりになるなんてバカらしいし骨折で終わっちゃうんじゃただの痛み損だ。
下を向いても見慣れた自宅の庭で、多少の雑草が生えただけの普通の地面だ。
そこには私を変えてくれる何かがあるわけじゃない。
涙を止めてくれるものがあるわけでもない。
そんなの、きっと見つかるわけない。
それに、私にもしものことが起きても、周りの人には同じ日々が繰り返されるだけ。
雑草ばかりの庭を見つめ、ポツリと呟く。
その日の夜は夕ご飯も食べる気になれず、電源をオンにしたスマホを見つめ、都築先生からの今まで送信されてきたメールをずっと繰り返し眺めていた。
そして翌朝、トイレに行こうとした時、メールが届く。
時計を確認すると時間は七時半。
……都築先生だ。
スマホを取る手は今までの中で一番速かったのかもしれない。
今日はどんなメールを送ってくれているんだろう。
多分【おはようございます。昨日はありがとうございました】とか事務的なメールな気もするけれど。
苦笑いしながら見たそのメールには、今まで見たことがないくらい長いメッセージが綴られていた。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。