side:渡辺翔太
『だから何、?私やって一生懸命やっとる...!』
「あーしくじったまじ」
岩本「翔太お前ほんと昔から変わってねえよな」
宮舘「...今のはお互いに悪いよ」
向井「しょっぴー...はよ行かんと、あなたすぐにどっか行ってまうで」
「...ああ」
こんな所でうみこじとやらを見せつけられても困るから、汗臭い稽古場を抜けてひんやりとした廊下に出た。
あなたがあんなに怒鳴ってんの、初めて見たかもしんない。
「くっそどこだよあいつ...」
田中「あ〜?しょっぴーだ!」
「あ、じゅり」
田中「どしたの〜誰か人探し?」
「あなた、見てない?喧嘩して」
田中「あなた〜?見てないけど匂いはあっちの方にする」←
「樹...今ボケてる場合じゃねんだよ」
田中「ごめんって、でもまじでわかんない、ごめん」
「...ん」
あいつの行きそうな場所とか知らねーし分かんねーし。
意外にあいつのことよく知らない、し。
どーせ馬鹿だよ、俺は。
なんでよりによって今日なわけ。
せっかく涼太も復帰して、
なにより今日はSnow Manに取っても大事な2周年記念の日。
あなたが、ひとりだけ少し浮いていたのを思い出す。
康二はふっかの後ろに隠れてて、あなたは人見知りするラウと一生懸命コミュニケーションとって、
自分も不安なはずなのに。
「どこだよアイツ...」
こういう女とか1番嫌いなんだけど。
それでも汗水垂らして探し回るのは、そりゃあ。
あいつのこと、メンバーとして想ってるから...の、はず。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。