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第1話

君は僕の...
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2021/09/08 15:06
ドーンドーン
花火の音が響き渡る
皆んなが楽しそうに手を繋ぎ花火を見る
光景に憧れた...僕は最愛の恋人を亡くした
自殺だった...虐めを受けていた、彼女が死ぬ一週間前僕たちは夏祭りに行こうと百合華と話していた...なのに...まぁいいさこんな辛い日も今日で終わりだ僕もそっちに逝くからね
優斗
百合華何で僕に頼らなかったんだ
優斗
困った時は力を貸すと何度も言ったじゃ無いか
後悔ばかりが頭をよぎるでも百合華は帰ってこない僕が一番好きだった彼女の笑顔はもう無い
優斗
百合華僕もそっちに逝くからね
幽霊
あぁ‼︎そこの人何やってるんですか‼︎死んじゃいます!
優斗
ゆり...‼︎えっ誰!
優斗
てか透けてる‼︎えっもしかして俺死んだの!
優斗
なら百合華に
幽霊
ちょっと待って下さい‼︎貴方は死んでなんかません!
優斗
えっ!でも
幽霊
えっと‼︎私は貴方の先祖です!
優斗
んっ‼︎
優斗
(まて唐突過ぎて頭が追いつかない)
優斗
えっーとご先祖様?
幽霊
はい‼︎貴方が自殺しようとするからために来ました‼︎
優斗
えぇ僕死にたいんだけど
幽霊
ダメです‼︎私が悲しいですから
優斗
アンタの気持ちの問題だろ‼︎
幽霊
恋人さんも悲しみますよ
優斗
えっ何でそれを
幽霊
知ってて当然です‼︎貴方の事を生まれた時からずーっと見てましたから‼︎
優斗
ハァ
幽霊
ね!もう少し生きてみません?
幽霊
30歳まで!
優斗
えっ僕今20歳だよ!
幽霊
はい!後10年生きてください‼︎
優斗
えぇ
優斗
(でもこの幽霊顔は見えないけど百合華に凄く喋り方が似てるんだよなぁ〜どうしよう二、三年生きてみるかな)
優斗
分かったよ二、三年生きてみるよ...
幽霊
本当ですか!ではまず家に帰りましょ‼︎
ここから僕と幽霊の同居生活が始まった
幽霊は以外とお茶目で、僕の事をアナタと呼んだり僕に思いっきり卵ぶっかけたりしつこい時もあったけど、本当に百合華と似ていて別に悪い気はしなかった。あれから10年
幽霊
はーい優斗!30歳の誕生日おめでとう‼︎
優斗
ありがとう
幽霊
どうでしたか?この10年‼︎あっという間だったでしょ
優斗
そうだな!
優斗
なぁ幽霊そろそろお前の顔と名前を知りたいんだが...
幽霊
...
優斗
幽霊?
幽霊
ねぇ優斗さん私が10年前に亡くなってるって言ったら信じます?
優斗
何だよ急に
幽霊
私は先祖でも神でも有りません
言うとすればこの世に未練を残した生き霊みたいなもの...
優斗
えっそれって
幽霊
知ってます?生き霊って未練が無くなると消えてしまうんです
そう言いながら幽霊は長い髪を掻き上げた
優斗
お前体が...てかまさか
優斗
お前...
百合華
今までありがとう...優斗...ごめんね頼らなくて..
勝手に死んでごめんね...最後まで生きて
大...好き...ぃ
優斗
待って百合華待って‼︎僕を置いて行かないで
何で言わなかったの‼︎待って待って!消えないで百合華!
優斗
...
その日から百合華は僕の家に来なくなった
僕は百合華の思いを背負って今も生きている
心の中で百合華が生きている事を信じて

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