次の日
ハーツラビュル寮庭園でお茶会が開かれ
とても楽しい時間をすごしていたときだった
ドッカーン
という爆発音と共にハーツラビュル寮庭園に
響いた私をサラ庇うよに前に出て
リアはその音がなる方へと飛んで行った
私たちは、確認したくても煙でよく見えない
数分後
リアが3人の子供達を連れてやってきた
「あなた〜〜」
突如、どこからか私の名前を呼ぶカリムの声が
聞こえ当たりを見渡すもカリムは私の隣に
座っている
すると、その声の主が私を引き寄せキスをした
カリムが私にキスをしたと一瞬勘違いしたが
カリムは横にいる、
目の前でキスをするカリムと今にも人を殺し
そうな程、その男を睨むカリム
カリムが2人いる!?
驚いていた私の中にすぐにサラが間に入る
と、聞く
「ん?俺はカリムだけど?」
と不思議そうにつぶやく
リアは子供達3人を床に下ろすと
その子供たちの中にいる赤髪の女の子が
「失礼します、今は何年でしょう」
と尋ねる
「なるほど………そういう事ですか」
「15年後の未来からやってきた
リリム・ローズハートです。
以後お見知りおきを」
と、赤髪の少女がとても綺麗な淑女のお辞儀
をして数秒後には私達のえぇぇぇという驚き
の声が庭園に響く
「貴女達、ご挨拶を」
赤髪の女の子は、2人のそっくりな青緑の
髪をした少年1人と少女1人に話しかける
「エレミア・リーチです」
「エイベル・リーチでーす」
とにかく、謎の少年達の話を聞くことにした
「時空間魔法じゃないぞ!母さん」
「俺、母さんのユニーク魔法の過去に戻れる
魔法が使えるんだ、その魔法の練習をして
たら間違えてここまで飛んできたんだ」
まさか〜と思っていたら
エイベルと名乗る少年が父さ〜んと
フロイドさんの方へと駆け出して言った
フロイドさんはエイベル少年を抱っこした
リアはというと絶望の顔をしている
「母さんが迎えに来てくれると思います」
ともう1人のリアの娘らしきエレミア少女が
落ち着いた口調で言った
確かに、こういう冷静なところ
とかリアにそっくりかも
「エレミア、どうする?
このままここで待っていた方が
よさそうだと思うのよね」
「リリムに従いましょう」
と、リリム少女とエレミア少女が言うもんだから
椅子を用意させて、一緒にお茶を飲み待つことになった
サラのオドオドした態度に3人の子供達が頷く
「リリムの母上と私達の母上は
アジーム邸で働いていますから、
預かっていただいていたんです」
「そうそう!それで俺がカリム様と
修行してたらこうなったんだ!」
と、リーチ姉弟
「いや〜そうなんだよ〜業務の休憩中で
少しだけ遊ぼうと思ったらこうなっちまって
あ〜あとでジャミルに怒られる」
15年後のカリムさんは少しだけ髪が伸びていた
「わるい!最近あなたが構ってくれなくてさ〜
ついな〜」
先程からリアとリドルは赤面している
「あぁ!俺の子供たちの教師を
してくれている」
と15年後のカリム
「7年前に式をあげたと聞いております」
「はい、お母様」
「今年で6つになります
エレミアとエイベルも同い年です」
「目上の方に敬意を払う
常識中の常識です」
リリム少女はそう言いながら目の前にある
レモンティーの入ったカップをどの角度から
見ても美しく優雅に慣れた手つきで口に注ぐ
ドッカーン
「カリム!」
金髪金眼の女性(私にそっくりな)と
リアとフロイドらしき3人が現れた
「あなた!」
『全く………すみません主人がご迷惑を
かけたようで』
と私によく似た女性が私たちに頭を下げ謝る
『カリム、貴方はアジーム家当主という
自覚が少し足りないんじゃないの?
ジャミル、すっごく怒ってるからね』
「そんな怒んなよあなた〜(泣)」
と15年後のカリムは私とそっくりな女性に
軽くキスを落とす
「エイベル!」
『ゲッ母さん』
「貴方はどうしてそう人様に迷惑をかけ
るような行動ばかりするのですか?」
15年後のリアは笑っているようで笑っていない
笑顔でそう話しかける
『わかってるよ』
「本当に反省してますか?」
『るっせぇババァ!』
おぉなんとも反抗期
「あぁ?今なんつった?」
後ろにいたフロイド(15年後の)が
エイベル少年を思い切り睨む
「母さんに心配かけてんじゃねぇぞガキ」
頭に怒りマークを浮かべた彼にエイベル少年は
(15年後の)リアの後ろに隠れ、
声をあげて泣き出した
「フロイド、やりすぎですよ」
『えぇだってリアにババァっていった
こいつが悪いじゃ〜ん』
「謝りなさいフロイド」
「そうですよ父さん」
娘と嫁からダブルで迫られた15年後
のフロイドさんは渋々謝る
「ごめんね?エイベルおいで」
とフロイドさんが謝るとエイベル少年は
すぐに泣きやみ満面の笑顔で父さん〜と
抱きつく
「え〜15年前ってまだ俺達
付き合ってないの?」
『覚えていません』
「えぇ〜頑張ってね、俺〜」
『そろそろ帰りますよ』
「じゃあな!あなた!」
そして一瞬で消えていった
私、カリムと結婚してるんだ
てか子供いるんだ、なんか少し嬉しい
そして、これをきにリアがフロイドを意識し始め
付き合うことになるのはもう少し先のお話
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。