サマーホリデー期間中の7月はずっと実家ですごしていた…………まぁ実家っていっても皇宮なんだけど
本日8月2日
例の宴はとうとう明日に迫っている
慌ただしく情けない声をあげ走ってくるのは
私の専属護衛騎士サラ・エレメレク。見た目
は美少女でとても可愛らしいが実力は確かである
絶っっっっ対にカリムからだ
サラから渡されたメッセージを見ると
あなたの好み分かんなかったから
とりあえず適当に送っといたぞ!
この中で好きなやつ着てこいよな!
カリム・アルアジーム
と書かれていた。
そうだと思ったのよね〜
目の前に沢山並べられているドレスは
種類と沢山あるがほとんどが
薄い生地でできた露出の多いドレス
肩、腹、胸元は当然のように露出。
その分下半身は安定で薄い生地。
とはいえしっかりと肌は隠れている
大事な部分以外ほとんど透けてるし……
おどおどするサラを宥める彼女は
リア・エレメレク。サラの双子で彼女も
私の専属護衛騎士で魔力は全般扱う事が
できる。剣術もリズと並ぶ帝国トップレベル
女性ながらに魔力を持っているため彼女も
NRCに入学している
彼女達は双子だけど全然似ていない
容姿はどちらとも白髪金眼でそっくりだが
性格ははっきり言うと
サラは、天然美少女
リアは、お姉さん系美人
という感じだ。ちなみに
サラはジェイドに片思い中で
リアはフロイドに片思いされている
というなんとも面白い展開なのだ
それ、脈ありなんじゃ?
と思ったのは私だけではないと思う
いい加減にしないか!というリズの大声が夜の皇宮中に響き騒ぎになったのは言うまでもない
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そして迎えた宴当日、早朝5時起き
着替えはあちらですると言うことになり
早々と皇宮をでる。
皇族の紋章の入った馬車に乗る
リズ、サラ、リア、私のメンツで向かう事となる
馬車の中はくだらない話に花が咲き
南の国につくのはあっという間だった
馬車の中からでた私達は
目の前に出てきた光景に目を見開く
皆は、大きすぎる宮殿を見上げて口を開けている
ん?何か聞こえるような
周りをキョロキョロと見回していたら
不意に誰かに抱きつかれた
ジャミルはリズの頬をむにゅと片手で挟む
するとリズの顔がカァァと赤くなり、
ジャミルも自分のした事に後で気づいたのか
茹でたこになり即手を離す
一同「「「「「さっさと付き合えよ」」」」」
チラッと時計を見ると、時刻は5時30分
宴の開始時刻は7時だ、
1時間30分後
軽めのナチュラルメイクに長く綺麗な金色の髪は緩く巻いてある、手首、耳、首元、そして頭の上には金色の装飾が彩り動く度にシャラシャラと鳴り響く
そういった、リズの格好は漆黒のドレスに金色の装飾がついてあり、リズの白すぎる肌によく似合っていた。
カリムが待っているという部屋に入る
カリムと目が合うとしばらくずっと
見つめられていた
それはジャミルも同じようで、顔を赤らめ
リズをじーっと見るジャミルをリズは腕を
くみ頭に?マークを並べている
カリムは私をギュッと抱きしめて耳元でそう呟いた
は、反則すぎるでしょ〜〜〜!?
だいたい貴方のその衣装!すっごくかっこいいんだからね!それはこっちのセリフなの!
可愛いのはあなたです!
ところでジャミル達はどうなったんだ?
予想外の反応だったのかリズは
ジャミル以上に顔が赤くなった
大きな扉が開き
カリムにエスコートされその後ろには
それぞれの従者リズとジャミルがつく
その場にいる全員が頭を下げ私達は
王座の一番近くの上座に座る
そしてこの宴で、この国で最も高貴な
二人が入場する、私も周りと合わせ頭を下げる
そして、宴が始まった
上座といっても、王座のすぐ近くである
私達はほぼカリム父と隣のである
父に挨拶に行くのは恒例のようで長男
のカリムがトップバッターらしい
カリムパパを見た瞬間凄くびっくりした
カリムとそっくり………とても40人もの
子持ちに見えないな、顔整いすぎ
友達と思っています。と言おうとした
でも何かが引っかかった
なんで?だって私はカリムと付き合いたくないって思ってる結婚だってしたくないって
じゃあなんでこんなに胸が苦しいの?
こんなにカリムを見ているだけで
カリムが他の女の子と話しているだけで
あぁそうか
嫌なんだ
このままカリムと付き合って結婚して
側妻をつくられるのが
私だけを見てほしいんだ
だったら私はカリムの事を────
私の言葉にカリムは目を見開く
カリムは当主様に一例をして私をお姫様抱っこする
カリムは無言で会場を後にする
廊下をスタスタと歩き、カリムの部屋らしき
部屋のソファで私をおろす
カリムは私を押し倒し、唇を奪う
優しい触れるだけのキスを
何度も何度も角度を変えて続ける
息を求めるように口を開けば、待っていたかのようにカリムの舌が入ってくる
深く、甘く、激しいキスに
私はメンタル的に限界だった
カリムの胸をトントン叩くがカリムは
辞めるどころか甘いキスをし続ける
キスをやめたと思えば、そのまま
手馴れた作業で私の上半身の衣服を脱がし
首に顔を埋める、鎖骨を舌でなぞり
沢山のキスマをつける
もう、キャパオーバー………
バンッ
勢いよく扉が開いたと思ったら
リズがどすどすと部屋に入ってきた
そして、私をカリムから引き剥がし
そんなストレートに言わないでよ〜!!
再度思い出してきて、更に顔が赤くなる
上半身に衣服を纏っていない事に気づき
慌てて隠す
リズとジャミルが去って、私はかリムと向き合う
私が苦笑いしながら言うとカリムは
眉を下げ悲しそうな顔をする
そう言いながら私を抱きしめる
カリムの手は僅かに震えていた
今までにこんなにも幸せな瞬間はあったのだろうか
そして、私達はこの日の夜
リズの言いつけを破り肌を重ねあった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。