ダブルデートは温室プールに行くことに決まった
ちなみに水着は姐さんに選んでもらった
前日の夜に自分の部屋で荷物の確認をする。
リズはというと私のベットで横になりながら
こちらを覗いている
それになによりも…………カリム様の水着姿〜!!
絶対にかっこいいよ、だってお腹割れてるんだもん
うとうとしながらうっとりとした声で
そういう彼女の方を見るとスースーと
寝息をたてて私の、わ・た・し・の
ベットで寝ていた
どうしよう……一緒に寝る?
いや、だめだカリムにばれたら終わりだ
カリムは私が自分以外の人と寝たら
すごく怒る、たとえ女でも、それがリズでも
この間、私とリズが一緒に寝ていたら
次の日カリムがとんでもないぐらいに
キレていた、拗ねるなんてレベルでは
なく、ブッチギレていたのだ
↑ラギーくん推しの方すみません((殴
また、自分以外の人と寝た事にキレられて
キスマだらけにされたら……………
確実に水着が着れなくなる、どうしよう
ジャミルの部屋へ向かいまた
二人で私の部屋へと戻ると
ジャミルはぶつぶつ言いつつもリズの事を
軽々とお姫様抱っこする、
わぁ〜本物のお姫様と王子様みたい
え?まさか「うちの」っていう
言葉に反応しちゃった感じっすか?
ふふ、女相手に嫉妬てカリムと一緒じゃない
あ〜おかえし?子供ですな〜笑
ジャミルの方がうるさいよ〜だ
寝よう
──────────────────────
え!?あのカリムがこんなに動揺する事ある!?
次の日、4人で温室プールに向かい
水着に着替えると、思ったより男性陣の
受けがいいことにびっくりしている
カリムはずっと見つめてくるし
ジャミルなんて頭を抱えしゃがみこんでいる
そういいながらジャミルとカリムはそれぞれ
自分のパーカーをリズと私に着せる
うっ、眩しすぎて直視できない………
お願いだからパーカー脱がないで!
美しすぎて命が何個あっても足りないから!
隣をチラッと見ればリズがジャミルのお腹を触っているリズの手を掴み自分の方へと引き寄せ
と、リズの耳元で言うもんだから
リズと一緒に私まで赤くなってしまった
リズにしか聞こえないように言ったっぽいけど
全部聞こえてるっす、ジャミルパイセン
((((ジェイド……絶対確信犯……))))
そしてその4人は嵐のように去っていった
『時間も押していますし』ジェイドさんの
その言葉を思い出し時計をチラッと見ると
只今の時刻3時20分、ここの閉店時刻は4時だ
つまり、あと約1時間しかないのだ
それから40分ほどアトラクションを周るが
余りにも人気すぎて2つのアトラクション
にしか乗れなかった
それがいいよ……本当に
寮に帰りそのまま食堂で食事をした時だった
事件がおこったのは
さっきからずっと食堂中の視線が私たちに
集まっているような………
カリムは安定のKYさで近くにいる人に声をかける
まずい、なんでそんな噂が……… 昨日のだよね?
と、とりあえず誤解をとかなきゃ
カリムに誤解を解こうと口を開く
すると突如舌が入ってきた
突然のことすぎて分からなかったが
私はカリムにキスされていた、それも深い
私の頭を両手できちんとホールドし食堂の
皆がガン見しているど真ん中で深いキスを
繰り返す
いつ終わるのこれ……恥ずかしすぎる!無理!
深いキスは終え安堵をしていたのもつかの間
カリムは私の事を横抱きにして食堂を去った
そのまま、カリムの部屋に連れていかれベット
におろし私を押し倒す。私の両手を片手で掴む
この口調……完全に怒っている時の喋り方だ
声も顔も口調も
私の手を押さえつけているこの手の力も
カリムは今怒っている、それもものすごく
私のその言葉に私の手を
抑えるカリムの手の力が強くなる
そんなに怒っているの
そんなに怖い顔しているの
それだけのことで………?
嘘でしょ、私が知ってるカリムって能天気
で馬鹿で考え無しの子だったよね?なのに
こんなに独占欲強かったの!?
いや、元々強いことは知っていたんだけど
こんなに強いなんて事は初めて知った
謝っても彼は未だに私の事を無表情で見つめる
初めて向けられたカリムからの冷たい視線に
我慢していたものが込み上げてきた、視界が
ぼやけ、頬に涙が伝る
泣いていると気づくのに時間はかからなかった
私の涙を見てなにを驚いたのかカリムは
手の力を緩めいつものカリムに戻った
安心と恐怖で涙が止まらない
涙が止まらない私にカリムはそっと抱きしめてくれた、私が泣いている時はもちろん泣き止んだ後もずっと、カリムは私に謝ってくれた
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sideジャミル
俺の主人は危険だ
その言葉でカリムはすぐさま、皆が見ている前で
あなたに深く長いキスをした………俺を睨みながら
カリムに睨まれたのは初めてだったし
カリムを怖いと思ったのも初めてだった
あいつは危険だ、ものすごく………
普段、能天気であまり欲がない奴だが
その分独占欲は人一倍強い
あいつはあなたが笑顔に
なるのならなんだってする
それ故に彼女を傷つける者は
絶対に許さない
彼女が少しでも泣こうものなら
その原因となるものをこの世から
抹消するだろう。
現にカルマという男はもうこの世にいない
彼女の涙を見ただけで怒り狂い我を忘れる
ような奴だ、仮に彼女が一滴でも血を流そう
ものならば、少しでも彼女の体に傷をつける
ものならば……………考えたくもない
カリムの彼女への愛は日に日に重くなっている
あなたは分かっていない。
自分が他の男と話している時にカリムがずっと
相手の男を睨んでいることに
今日だって
彼女とリーチ兄弟が話している時、カリムは
彼らを睨み倒していた最初は面白がっていた
あの二人も怖気付きすぐに去っていった
あの兄弟が怯えるなんて余程のものだろう
独占欲なんて可愛いものじゃないあれは危険だ
彼女に初めて同情した
世界で一番美しい毒に
捕まったのだから
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!