第19話

私の過去 1
1,036
2020/04/01 05:15
あなたside

 あなた

「あのね、あれは、わたしが6歳の時だったかな?大阪の街を歩いてたときに

スカウトマン「君、可愛いね。」
あなた「ホント?私、可愛いの?」
スカウトマン「ああ、とても可愛いで。どうだ?ウチの会社の専属タレントにならへん?」
あなた「何それ?美味しいの?」
スカウトマン「チャウで。みんなから褒めてもらえる仕事やで」

そうやって、スカウトされて、Clear Magic🎩✨になったんだよね。賞を貰えて、みんなから凄いねって褒めてもらえるのは、とっても嬉しかった.......でも、そんな幸せはずっと続くわけなかったんだよ。
やばいヲタクにストーカーされて、車を特定されて、いっつも練習で使ってた場所まで特定された。それから、手紙で一緒に生きて欲しいって書いてきて、でも、無視してた.......
でも、それが良くなかったみたいで、車に乗って家に帰ってるときに事件が起きたの。その、やばいヲタクが私の車に向かって突進してきたの。そこに何も知らないトラックが割り込んできて、もちろんやばいヲタクの車は大破した.......そして、やばいヲタクも帰らぬ人になったし、トラックによって、玉突き事故になって、私の車もトラックも大破して、トラックの運転手もお母さんも帰らぬ人になった。でも、それはただの始まりでしかなかった.......

病院から退院したら、お父さんから、毎日の様にこき使われた。住み慣れた、大阪から東京に引っ越しさせられた。DVだってセクハラだってパワハラだって、今だったら問題になる様なでも、そんなの私には、幼すぎて、訴えられなかった.......
そっから、体に傷がどんどん増えてって先生に言われて、児童相談所で保護して貰えた。でも、そんなの1ヶ月ぐらいだった。家に戻ったら、また、辛い日々が始まるの。これでも、1年我慢したんだよ。
もう、楽になっていいよねって思って、何回も自分を消そうとした。でも、それは、お兄ちゃんの友だちでよく遊びに来てくれてた閑也くんと兄弟たちがタイミング悪く、家に来ちゃうから、出来なくて.......
遂に、いい事を思いついたの!!
学校の屋上から、飛び降りれば良いんだって気づいたの。そっからは、早かったなぁ〜。遺書書くでしょ?めっちゃ、綺麗に整えて、屋上に行って.......よし、あとは降りるだけってなった時、少しだけ、少しだけだよ、空と星が綺麗な夜でさ、見とれちゃったんだよね。
そしたら、その隙に閑也くんに止められちゃった.......

閑也「あなた!! 」
あなた「閑也くん?なんでいるの?」
閑也「家に行ったら、あなたがいなかったから.......」
あなた「そっか.......」
閑也「あのさ、ありがとう」
あなた「なにが?」
閑也「1年も我慢してくれて.......生きててくれてありがとう」
あなた「はぁ?」
閑也「あのさ、嫌なら嫌でいいから、生きるのが辛かったら、また自分を消そうと思ってもいいからさ」
あなた「じゃあ、消した.......」
閑也「俺のために、生きてくれない?(泣)」
あなた「はぁ?」
閑也「俺と一緒に住んで、外行かなくていいからさ、ずっと家にいるだけでいいからさ、ダメ?」
あなた「分かった、1年だけ、1年だけなら、考えてあげる」
閑也「マジで??」
あなた「うんっ(๑´ㅂ`๑)」
閑也「よし、じゃあ、ご飯食べよ?あなた、細すぎだから」
あなた「そりゃ、体重30前半しかないしね」
閑也「はぁ?お前、身長156ぐらいあるよな?」
あなた「そうだよ?」

そうやって、閑也くんに止められちゃったから、1年お試しで一緒に住んで、楽しかったから、少しづつ学校にも行って、今に至る感じかな?」

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