第2話

停学の時間
18,073
2020/04/20 19:04
2年生の後半
友達
ねぇ、あなた。渚くんE組行きってほんと?
…それを言われるのが苦痛だった
潮田あなた
そうだよ
兄のことが普通に好きだし
そんなお兄ちゃんは周りから差別を受けている
周りの人はお兄ちゃんがE組に行くからってだけで差別をしてくる
そんなの…嫌なんだけど
私の周りから人はどんどん減った
お兄ちゃんがE組だからってだけだ
別に私はお兄ちゃんを責める訳でもない。


ある日
男子生徒
お前潮田渚の妹だろ
潮田あなた
はい。そうですが
男子生徒
やっぱりな
見た感じD組かな
男子生徒
お前、所詮E組の兄を持ってるぐらいだし調子乗るんじゃねーぞ
潮田あなた
別に調子に乗ってない
私はその人たちに押された
男子生徒
E組に仲間がいるやつは偉そうにするな。
男子生徒
お前はどうせアホなんだろ?
かわいいからって調子のって五英傑のお気に入りにでもなってるんだろ?
潮田あなた
そんなしょーもねーことしねーよ。
五英傑なんて関わりなくないし
潮田あなた
お兄ちゃんをバカにしたら許さないよ?
それにこんな風に他人をバカにすることにしか出来ない
頭がバカな人たちがA組なんかに来れるわけねーだろ
考えるより先に体が動いていた
私は男子生徒を殴った上で蹴り飛ばしてた
男子生徒
…ひぇえええ!
男子生徒
覚えてろよ!
そして翌日私にはE組に転入すること、そして停学するように言われちゃいました
あなた!何を考えてるの!せっかくA組にいたのに
お母さんに頬を叩かれる
潮田あなた
…ごめんなさい
あんたなんか勉強が出来ることしかいい所がなかったのに!
娘が生まれたらおしゃれとかいろいろ教えてやるつもりだった。けれどあの人にそっくりなアンタなんか要らなかったのよ!
こんなの親の口癖…
慣れたよ
潮田あなた
はい。私は要らない子…です
早く部屋で勉強しなさい!
お母さんあなたまでE組にいたら見せる顔もないのよ!
所詮私はお母さんの飾りだった
椚ヶ丘のA組に通う娘がいる
それはお母さんにとってはステータスだった
潮田あなた
分かりました
逆らっても無駄
私は部屋に戻った
部屋はお兄ちゃんの部屋の隣
お兄ちゃんはお母さんに隠れてたまに会いに来てくれる
潮田渚
あなた。ごめん。何も出来なくて
潮田あなた
うんん。お兄ちゃんは悪くないよ。
それに大変でしょ?お兄ちゃんもお兄ちゃんで
潮田渚
あはは…そうだね
お兄ちゃんは長い髪を見ながら笑う
潮田あなた
停学あけたらお兄ちゃんと同じクラスだね。
潮田渚
そうだね。停学っていつまで?
潮田あなた
えーと4月のあたまぐらい
潮田渚
そっか。それならかなり最初の方だね
潮田あなた
うん!お兄ちゃん一緒に学校行ってくれる?
潮田渚
うん!もちろんだよ!
お兄ちゃんと過ごすのは好きだから
約束をするのはとても嬉しかった

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