第23話

No.23
1,368
2018/02/04 14:36
〈亜嵐〉
俺は中学の時自分で言うのは

おかしいが、結構モテていたと思う。

1日に1回は必ず告白される。

最初はとても嬉しかった。

けど、日に日にそれが続くたびに

もうめんどくさくなっちゃって。

もういっそ、みんな彼女にしちゃえって

思ったことがある。
ある日、俺は中学を転校した。

転校先で教室に入ったとたん、

俺の目に映った女の子がいた。

それが今のあなたちゃんにそっくりな

女の子。

性格も顔も。

見た瞬間、俺は心臓がドキドキした。
亜嵐
亜嵐
(やば……)
今までにこんな思いをしたことはなかった。

神様がくれたチャンスなのかも。

俺はそれをおきに今まで関わってきた

女の子全部の連絡を切って

その子一途にした。
なんと幸運な事にあの女の子の

隣だった。
亜嵐
亜嵐
よろしくね
中学の女の子
うん
よろしく
亜嵐
亜嵐
(意外とつめたいのね…)
でも、どこか嫌いになれない

感じがしたのだ。

すらっと長い足。

さらさらとなびく綺麗な長い髪。

下を向くとまっすぐ伸びる長いまつげ。

何もかもだいすきになってしまった。
それから俺は
亜嵐
亜嵐
名前なんていうの?
日向乃
日向乃(ひなの)です…
亜嵐
亜嵐
(人見知りなのかな…?)
俺白濱亜嵐。
よろしく
日向乃
亜嵐…く…ん?
可愛い声。
亜嵐
亜嵐
そ!
亜嵐でいいよ!
日向乃
わかった
私は日向乃でいいよ
亜嵐
亜嵐
うん!
こんな些細な会話も嬉しかった。
それから俺たちは良く話すようになって

俺が告白した。

いつもなら相手がしてくれて

こんなに緊張するものだとは

分からなかったが、日向乃のおかげで

分かることができた。
日向乃
いいよ
私もすき
亜嵐
亜嵐
ほんと!?
日向乃
うん
よろしくね
こうして俺達は付き合うことになった。
あんな災いがおこるとは





まだ誰も知らない────────。

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