第56話

No.56
1,251
2018/02/13 13:00
〈あなた〉
なぜか、亜嵐くんの寝坊のせいで


学校をサボった。
こんなことしたら親に


何を言われるや……


いつもならそう考える。


けど、なんか亜嵐くんだと安心しちゃって


いいよって言っちゃった。




亜嵐くんに隼が来てくれたこと


言わなきゃ…!


ついでに私の気持ちも聞いてくれるかな…
あなた

亜嵐くん

亜嵐
亜嵐
ん?
ん?と言った顔。


困ったような顔をして可愛い。


いつもはかっこいい亜嵐くんでも


こんな可愛い亜嵐くんを見れるのは


私だけかもしれない…/////


なんてこと考えちゃう。


でも、否定する気持ちの隣に


嬉しいという気持ちもある。

あなた

あ、事故にあった時に
隼来てくれたんだよ

亜嵐
亜嵐
え!そうだったの!
ありがと言わなきゃ
あなた

ごめんね、遅くなって!

亜嵐
亜嵐
あーいいよいいよ
あなた

それでさ…

これ、亜嵐くんに言うべきなのか


正直迷ったけど、


亜嵐くんならいいかなって思えた


自分がいた。
あなた

私が亜嵐くん死んじゃうんじゃ
ないかなってずっと泣いてたら
ずっと慰めてくれるし…
正直、まだ気持ちあってくれても
いいんじゃないかって…
期待しちゃうんだよね

亜嵐
亜嵐
うん
こんな話でも、真剣に聞いてくれる。
亜嵐
亜嵐
それは、あなたちゃんは
隼が好きなの?
好き…?


いや、もう振られた。
あなた

なんか、よくわからない。
振られたのにスッキリしなくて
まだ心の片隅に残ってる感じだよ

亜嵐
亜嵐
そか…
なんて話しながら歩いていると


遊園地が見えてきた。
あなた

あ!見えてきたよ!

目の前には高い空中から


落ちるジェットコースター。


大きく空を回る観覧車。


どれも乗りたい乗り物ばかり。
亜嵐
亜嵐
あなたちゃん。
あなた

ん?

亜嵐
亜嵐
今の楽しそうなあなたちゃん
めっちゃかわいい。
と言って写真を見せてくる。
私が笑っている写真。
あなた

ちょ…/////

亜嵐
亜嵐
だからさ、今日だけで
いいからさ…
あなた

うん?

亜嵐
亜嵐
頭の中俺だけに
してくれない?




ドキッ…







なんだ今の鼓動は…
あなた

うん/////
そうするよ!

亜嵐
亜嵐
やった、ありがとう!
いこ!
と言って私の手を取って走る。
亜嵐くんは私が悲しい時


楽しい時など一緒に過ごしてきた。


楽しくない時なんかない。


だから、一緒にいれたら幸せなんだろうな



…!?




あなた

いやいや!

つい声が漏れちゃった。
亜嵐
亜嵐
なに?
あなた

ううん!
何も無いよ!

亜嵐
亜嵐
そか!
それから、たくさん乗り物乗って


有意義な時間を過ごした。


夕方になってきてあたりも少し


暗くなってきた。
あなた

もう帰ろっか

亜嵐
亜嵐
ちょっとまって…
亜嵐くんがお腹を抑えてしゃがみ込んだ。
あなた

大丈夫!?

私はすぐ駆け寄って


顔を覗き込もうとした瞬間──────

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