第55話

No.55
1,229
2018/02/12 10:28
〈亜嵐〉
また、始まる高校生活。


あなたちゃんが迎えに来てくれる。
【ピーンポーン】
え、早くない!?


俺まだ部屋着なんだけど…!


待て、あなたちゃん見られたら


まためんどくさくなる。


俺は階段を駆け下りて玄関を開ける。
あなた

亜嵐くんおは…!

亜嵐
亜嵐
ちょっと!来て!
あなた

え!?

俺はあなたちゃんの手を取り


自分の部屋へと連れていく。
【ガチャ!】




【バン!】
ふぅ…助かった…
ん…?


あ…!
亜嵐
亜嵐
あなたちゃん!
ごめん!!
あなた

うん…?

困ったような顔をしていてかわいい。


あなたちゃんは俺の腹を見ている?
目線を辿ってみると


俺の部屋着を見ている。
亜嵐
亜嵐
あ!ごめん!
これ、部屋着…
あなた

ふ…ふふふ…

急に笑ってどうした?
亜嵐
亜嵐
どうした??
あなた

亜嵐くん面白すぎww

え?


何のことか全くわからない
亜嵐
亜嵐
そ、そう?
あなた

なんで、まだ部屋着なの。

急に真顔になった。
俺は浮かれていた。
亜嵐
亜嵐
う、あ、
ごめんなさい…
あなた

学校8時に始まっちゃうよ?

時計を見るともう55分。


当然間に合わない。
亜嵐
亜嵐
ごめんなさい…
ならさ…
あなた

ん?

亜嵐
亜嵐
サボっちゃお!
あなた

はぁ!?

亜嵐
亜嵐
ここ、前の代わりとして
いかない?
俺が携帯をあなたちゃんの


目の前に出してそれをじっくり


見ている。
どんな返しがくるか


ドキドキしていた。
すると
あなた

仕方ないなぁ
いいよ
行きたかったし

亜嵐
亜嵐
まじ!
まさか、許してくれるとは


思わなかった。
亜嵐
亜嵐
じゃ!着替える!
俺はズボンを脱ごうとしてしまった。
亜嵐
亜嵐
あ…
あなた

もぅ…/////
しっかりして

亜嵐
亜嵐
ごめん…!
後ろ向いてて。
着替えるから!
あなたちゃんは仕方なそうに


後ろを向いてくれた。
すぐ着替え終わった。
亜嵐
亜嵐
よし、行こ!
あなた

うんー!w

なんか、お互い制服だから


制服デートみたい…


嬉しいなぁ
ゆっくり階段を降りて


道に出る。
あなた

ねぇねぇ

亜嵐
亜嵐
ん?
あなた

私たちカップルみたいじゃない?
お互い制服だし!

同じこと考えてた…!
亜嵐
亜嵐
俺も思った!
あなた

だよね!





こんな些細なことでも嬉しい。




決めた。









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