暑い7月半ば。
あなたは学校へ行くため
駅に向かう。
8月かというくらい
猛暑日だった。
電車の中は涼しい。
けど、朝方で
通勤通学の人が多く
混んでいる。
あなたはできるだけ端による。
耳にはいつものように
ヘッドホンを付ける。
音楽がだいすき。
小さい頃からずっと一緒だ。
数分後。
お尻に変な感覚。
痴漢─────…
あなたは我慢して耐えていた。
すると、そこに
そう、1人の少年が
注意してくれた。
そのおかげでおじさんも
離れていってくれた。
あなたは頭を下げた。
そういった少年は
笑顔で答えてくれた。
あなたはもう1度軽く
会釈をした。
と言って彼は
あなたの前に立ってくれた。
吊り革に捕まって
あなたを包むように
立ってくれた。
【桜岡〜桜岡〜】
電車が駅につく。
彼は右手を降って
車両の奥へと消えていった。
と言って太陽が
ギラギラ輝く空の下へ
あなたは歩き出す─────。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。