第43話

No.43
1,224
2018/02/11 11:01
隼
ごめん…
あなた

え…?

隼の言ったことが


現実なのか分からなくなった。
あなた

どうして?
好きって言ってくれたよね…?

隼
うん、言った…
ほんとごめん…
やっと実ると思ってたのに…


隼は喜んでやった!って


言ってくれると信じてたのに…


違ったの…
隼
ごめん!
仕事入っちゃってるから
またね
あなた

うん…

【ぷーっぷーっぷーっ…】
耳につけていた携帯が


離されていく。
あなた

どうして…?

目に涙が溜まる。
あなた

っ……

【キーンコーンカーンコーン】
チャイムだ。
そんな音なんて気にしようとも


気にすることなんてできなかった。
亜嵐
亜嵐
あなたちゃん…?
あなた

亜嵐くん…?

亜嵐
亜嵐
え、なんで泣いてるの?
亜嵐くんが駆け寄ってきてくれて


背中をさすってくれた。
あなた

ふられた…

亜嵐
亜嵐
は!?
あなた

ふられちゃったよ…

亜嵐
亜嵐
どうして!?
あなた

わからない…

あなたは膝にうずくまって


泣いた。
その上から亜嵐くんが


抱きしめてくれた。
亜嵐
亜嵐
大丈夫!
今なんか隼仕事とかで
おかしいんじゃないかな!
だから、信じてまってよ?
確かに…


あの後仕事があるとか


言ってたな…
でも…
あなた

もう、いいよ…

亜嵐
亜嵐
なんで?
あなた

なんか、ショックでさ…

亜嵐くんの腕の力は強まって
亜嵐
亜嵐
なら、俺があなたちゃんの
気持ちが晴れるまでそばに
いてあげる。
その言葉に安心した。


また目に涙が。
無意識にあなたも亜嵐くんに


抱きついていた。
あなた

っ……っ……っ…

亜嵐
亜嵐
落ち着くまで泣きなよ?
それから結構な時間。


亜嵐くんの胸の中で泣いていた。










この辛い気持ちはいつになったら


晴れるのかな───────。

プリ小説オーディオドラマ