第59話

No.59
1,247
2018/02/15 12:41
〈あなた〉
今日は亜嵐くんの家で


まったりする日。


カップルはどこか出かけたり


遠出したりするのが当たり前だと


思っていたが、こうやって


まったりするのも悪くない。


けど、緊張するな。


あがったことはあるけど


ほんの一瞬で、今日は違う。
【ピーンポーン】
チャイムを鳴らした。
すると、インターホンの奥から
亜嵐
亜嵐
はい
あなた

あなた…です…

ちょっと緊張してうまく話せない。
亜嵐
亜嵐
あ、いいよ!
あがってー
明るいテンションでいてくれたら


気楽でいられる。


………
あなた

おじゃましまーす

入ると玄関全体に広がる


甘い香り。


とってもいい匂い。
隣の靴箱の上には綺麗なお花。
亜嵐
亜嵐
どーぞ
亜嵐くんはにこやかに言った。


亜嵐くんスマイルはいつ見てもいい
あなた

はーい

今日は親も誰もいないみたい。


ドキドキするな……
亜嵐くんの部屋に案内され


お茶を出してくれた。
テレビが付いていて


壁にはサッカーの写真や思い出たち。


男の子っていう感じの部屋。
あなた

あ、ありがとう!

亜嵐
亜嵐
いいよー
一口、口に含み飲み込む。
あなた

美味しい…

亜嵐
亜嵐
そう?
スーパーで買ったお茶だけどw
あなた

でも、美味しい!

そう言うと亜嵐くんの目付きが変わった。
あなた

え…?

どんどん迫ってくる。












これは…もしかして────────。

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