私達はアリシャさんに連れられて着いた旅館?と呼ばれる形式の宿に行き、そのまま部屋にきた。和の国という国の文化らしい。畳と呼ばれる物の上に布団を引いて寝るという珍しいところであった。
「和の国の文化って珍しいよね…他にも緑茶とかほうじ茶とか色々あるらしいよ」
「それはお茶の名前だな、他にも衣類であれば浴衣だとか色々な文化があるぞ。」
「そうなんだってエドナ物知りだね~そんな知識どこでてにいれたの?」
「昔、人間の頃に誰かに聞いたんだ。まあ誰に聞いたかは思い出せないんだがな…」
「そうなんだね~エドナの記憶、早く戻るといいね!」
ああ、といいながら苦笑するエドナ。猫の癖にちょっとイケメン?かもしれないなぁ…因みにもうご飯は済ませている。和食と呼ばれる珍しいご飯をいただき、温泉にはいって観光しにきたわけでもないのに満喫していた。
「そろそろ寝ようよ…明日朝一に出るんでしょ?」
「そうだね…カイト」
「私はどこで寝ればいいか?」
エドナが聞いてきたので迷わずに答えた。
「エドナ一緒にねよ!」
「わ…わかった」
ということで
「おやすみなさいみんな!」
そういい眠りに着いた…
ー 誰かの夢…?それとも… ー
みんなが幸せそうに笑っているこの世界、ずっと守りたいものがここにある。バルコニーの上にたち、みんなの幸福に暮らしている姿を眺めている。それだけで幸せだ。music countryの××である私の小さな幸福、この光景をずっと…ずっと…見守っていきたい…
ーーー
だが、町行く人々の姿はいつしか曇り顔、憎しみを抱えてしまった。歌と笑顔が溢れた町が一瞬で罵声と憎しみが溢れる町へと変わってしまった…それが怖い…それでも、私は逃げない。町の人々を守りたい。
ーー
誰かの声が聞こえる…いつも一緒にいた人?私が一番信用においていた人?敵?味方?それすらわからない。だけど、何かを言っているのだけは分かる。目の前が徐々に暗くなっていく。私は逃げたくないのに…私は…もう後悔したくないんだ!!
ー現在 エイカー
はっと!目が覚めた。隣を見るとカイトとエドナの寝言が聞こえる。ここは…旅館だよね…。さっきの夢って一体何の夢なんだろうか…なんでこんなに寂しいのかな…?でも、早く寝ないと行けないし…よし、もう一回寝よう!ということで私の意識はもう一度夢の世界へと落ちるのであった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!