女装癖があるお月様のお話です。
本日12月7日、
私❥❥ℳ.の誕生日祝いということで、私の性癖をぶち込んだ作品となります(((
CPはお久しぶりのまふ月です!
٩(ˊᗜˋ*)وLet's go!
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天月side
やった〜!久しぶりの休みだ!
大きな仕事が終わってしばらくの間休みを貰った。
久しぶりに“アレ”が出来る!
猫たちを軽く撫でると、僕は自分の部屋のクローゼットを開いた。
中にはフリルやリボン、レースなどが付いた可愛らしい服がいっぱいある。どれもパステルカラーを基調としていてどれも女の子が着るような服だ。
下の小さなタンスには可愛い帽子やヘアアクセ、ウィッグや靴などの小物が入っている。
それらを見つめて僕はにっこりと笑った。
僕、天月の秘密。それは…
女装癖があるということだ。
ライブの企画で1回女装をしたことがあった。
最初は拒んでいたけど、セットが終わって鏡を見た時、全然違う新しい自分になれたような気がして、いつしかそれが喜びになっていった。
そこからはネットで可愛い洋服を漁っていく日々だった。自分がプロデュースするブランド『STELLAR』でもレディースの服を作って貰った。ウィッグやコスメを買ったりした。ネットで可愛いヘアアレンジの仕方を検索して試してみた。
気がつくと完全に女の子の生活を送っていた。
でも気持ち悪いよな。いい歳した成人男性が女装してるなんて…
このことは怖くて誰にも言えなかった。
歌い手の友人…特にまふまふくんには言いたくない。
なんでかって?
…彼のことが好きだから。
でも彼の好きは友達としての好きだから、この恋は実ることはない。
ああもう!そんなことは忘れよう!出かける準備しなきゃ。
白いハイネックのセーターとワインレッドの膝丈くらいのスカート、黒いタイツを選んだ。
ハイネックで喉仏も隠せるし、黒いタイツで男らしい脚も女らしく見せられる。
茶色いタータンチェックのハーフコートとレースアップのブーツ。仕上げにオフホワイトのバッグと赤いベレー帽を合わせる。
肩に触れるくらいのチョコレート色の髪のウィッグの先っぽを軽くウェーブした。
ネットで見た最近流行りの量産型メイクをする。ライブでもこういうメイクの子いるな…
バッグの中には財布と鍵と携帯とメイクポーチ…マスクと眼鏡も入れよう。
我ながら良い出来だと思う。
男だとバレないように、頑張って女声を出す。
まあ中性的って思われるかな。
・
今日はTwitterに載っていた話題のクレープ屋さんにやって来た。
前から気になってたんだけどこういうお店って女の子しか来ないから男が来るのは気が引けるからなぁ…女装してたら自然に行けるし女装のメリットはこういう所だと思う。
ふわふわ焼きたて生地で包んだ中には甘酸っぱい苺と甘いバナナが入ってる。ホイップクリームの上にはハート型のチョコとアイシングクッキーが乗っててめちゃくちゃ可愛い。
ふわぁ…美味しいなぁ…(*´ `)
あとは適当にブラブラすっか。
はい、キモいおっさんに付けられてます終わった。
まずいな…捕まりたくねぇ〜
ショッピングしたかったけど予定変更。今すぐ帰ろう。
駅まで小走りで走る。
っ…こいつ駅まで来る気かよ!!
そんなに女の子抱きたきゃ風俗にでも行けや!!←
何とか駅まで来れた。ピッとSuicaをかざして、駅の改札を抜けるとちょうど最寄り駅行きの電車がやって来た。
それに飛び乗ると、ほっと一息つけた。
…はずだった。
なんと電車にまでついて来やがったぞこいつ。
本格的に死んで欲しい(ナチュラルサイコパス)
うわぁ…ぶん殴りてぇ…
本当だったら今すぐにでも行動に移してたけど、今は女装してるし天月ってこともバレそうだからなぁ…
うわぁ…もう誰かぁ…!
突如後ろから若い男性の声が聞こえた。
痴漢野郎は捨て台詞を吐くと、ちょうど止まった駅で降りた。
僕はびっくりした。何故なら助けてくれた人が、
僕の友人であり想い人のまふくんだったから。
※東京にそんな駅はナイヨ〜!
まふくん優しすぎるでしょ…見ず知らずの人を家まで送ってくれるって…
けど家まで来られたら天月ってバレるな…どうしよう。
まふくん顔赤いなぁ…やっぱり女の子が好きなんだ。
ちょっと胸が痛い。
・
月ノ山駅に着いて、まふくんと一緒に駅を降りる。
どこまで着いて来てもらおう…同じマンションだとバレそうだし。
頭を悩ませる。
えっ、バレた!?
いやでもそんな素振りは…
〜♪♪
バッグの中に入れている僕の携帯が鳴り出した。
歌い手の人たちは電話が来たら分かるように着メロを変えている。これってまふくんの着信……?!
出たらバレるし…
そう答えたけど、ずっとしつこく鳴り続けている。
まふくんは携帯を取り出して発信画面を見せた。赤いボタンをタップすると、僕の携帯は鳴り止んだ。
大きく心臓が脈打っている。
そう言って僕の手を引く君。
もう優しすぎるよまふくんは…
そんなことされたらさらに好きになっちゃうじゃん。
・
そう言って出て行ったまふくん。
待たせちゃダメだよね。
バッグからメイクポーチを取り出して、涙でぐしゃぐしゃの顔をササッと直す。
リビング行きたくないなぁ…でも行かなきゃ。
ガチャ
No side
天月はココアを一口飲んでマグカップを置く。
2人の間に沈黙が流れる。
先を口を開いたのはまふまふだった。
震えた声で返事した天月。
また静かになった。
天月の叫び声をかき消す程の大声で叫ぶまふまふ。
俯いている天月の頬を両手で挟んで上げる。彼の目には涙が浮かんでいた。
・
・
・
パタリ
その後、目覚めた天月くんはまふくんに改めて告白されて付き合ったとさ。
めでたしめでたし。
♪。.:*・゜♪。.:*・゜
おまけ(※ピンク表現注意!
ずっとその日は目隠しだったりバックだったり
いろいろなプレイをヤりました 。
しばらく天月くんからお触り禁止の罰が下されましたけどね。
天月くん気持ち良かった♡♡← Byまふまふ
❦ℯꫛᎴ❧
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。