第64話

63話
3,503
2021/11/03 00:40



次の日、ミンミンゼミと同調するように暑さも増す。




歩いて15分。待ち合わせ場所についてみると、もう既に竜胆先輩はいた。





私にはジャージで着てもいいなんて言ってたくせに、自分はすごくオシャレな服を着てるなんて危うくジャージで来いを鵜呑みにして大変なことになるとこだった。






『すごく待たせてしまったみたいで…ごめんなさい!』






そういって駆け寄ると




竜胆「いや、別に待ってない。」




なんてぶっきらぼうにも優しさが混じった言葉をかけられた。





待ちわせ場所に早めに来るのはきっと兄弟共通なんだとも思った。
あれ、私まだ全然吹っ切れてないな、、






竜胆「そういえばお前ジャージで来てもいいって言ったのに、、その…似合ってる」





手で口元を隠しながらそういった竜胆先輩。
ジャージで来なくて良かった、、なんて思いつつ『ありがとうございます』と笑った。






プリ小説オーディオドラマ