翌日
学校も終わり、寮でのんびりする
雪緋は部屋に入り、ヒーロー案件の書類に記入していく
寮に入りながらも、ヒーローの仕事をこなす
記入漏れが無いか確認していると
勢い良くドアが開く
手を引っ張られ、プレイルームに行く
みんな、テレビを見ている
テレビに視線をやると、画面越しには父・エンデヴァーが闘っている姿が中継されていた
中継では人が逃げ惑う姿、崩壊する建物。それは、あの三ヶ月前の事件を思い出させられるような光景が広がっている
中継の様子は…エンデヴァーがやられ深く傷を負っている姿だった
頭が真っ白になり、テレビに近づいていく
呆然と立ち尽くす
ホークスと共闘しているが、ハイエンドは何度も再生して全く攻撃が効いていない
雪緋は焦凍の服の裾を掴み、それに気づいた焦凍がその手を握る
怖くて中継がまともに見れない
雪緋はうつむく
中継内のアナウンサーは終わりだと震えながら発する
二人はアナウンサーの発言に苛立ちを感じる
相澤が心配して様子を見に来てくれる
その時、中継で男の子が映し出される
友達と思われる子供数人がその男の子を止めに入る
その言葉を聞き二人は心を刺されたようにすこし温かい気持ちになった
今まで父親を遠ざけてきて気づかなかっただけかもしれないが、こんな事を一般人に言ってもらったことがあっただろうか?この父の行動が人の心を動かしているのだろうか?
雪緋は、この発言で目をそらさず向き合おうと顔を上げる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!