あなたの部屋
10分後
私はヒーローが嫌いだ、嫌いで嫌いでしょうがない
私がこんなにもヒーローを嫌っている理由は、私がまだ8歳の時
家族を見殺しにされたから
その日は家族皆で外食しに行く途中だった
スクランブル交差点で信号無視がいたんだ、私達は運悪く
信号無視と激突してしまった
ドォン!という音と共に周りの人の悲鳴が聞こえた
私達の乗っている車は公転し、逆さまになってしまった
ハッ!と気がつくと家族の頭から血がでていた
もうヒーローは駆けつけてくれていた
私は当時小さかったこともあり隙間から抜け出せた
けど家族は事故の拍子で歪んだ椅子などに挟まってしまっていた
まだ息はある
まだ生きているのに
ヒーローは、誰も助けようとしなかった
私は必死に助けて!と叫んだが
ヒーローはそんな声を小さい風邪が吹いたかのように無視していった
するとその場に合った個性の人がいないと言う声が聞こえた
合った個性?そんなの関係ない
合ってようが合ってなかろうが助けに行くのがヒーロー
私はそう思っていたのに
私の思い込みで自分を壊してしまった
それからは私は病んでしまったかのような暗い顔をしていたと思う
五条先生に拾われてからは少し顔が明るくなった
私はヒーローが憎い、憎くて憎くてしょうがない
だからいつか復讐してやるんだ
どれだけヒーローが酷いものなのか思い知らせてやる
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そんなヒーローが沢山いる雄英高校が目の前にある
ものすごく気分が悪い
職員室
帰り道
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。