捕まってから1週間が過ぎた
毎日、父と母は部屋に来ては産屋敷一家の事を酷く言った
その変わり、鬼舞辻一家の事を良く言い
無惨との結婚を強く押された
否定する度に母は手を上げた
段々、私は声を出すのをやめていくようになった
私の声はもう…父と母には届かないんだ
洗脳が繰り返され、何が正しいのかもう分からなくなった
母親
「あなた…。今の貴方なら良い返事が聞けると思うの」
母親
「無惨様と結婚なさるわね?」
父親
「おぉ!あなた!良い子だぞ!」
父親
「早速、無惨様に報告しなければ」
そうして数日後、鬼舞辻無惨とあなたの結婚式が決定した
1人で過ごすのは今日で最後か…
お父さんとお母さんに裏切られてから何を考えるにも疲れちゃった
みんなごめんね
敵の妻になる私だけど…許して…
そうして次の日、結婚式は盛大に行われようとしていた
[完]
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。