第6話

夜咄ディセイブ
366
2018/11/24 07:08
「何でこんなことに・・・」
「結構やばいよね、この状況・・・」
「何とかしなきゃ・・・」

最近この遊園地で人気になっていた「大迷宮謎解きアトラクション」に入っていたマリーとキサラギちゃんが中で人質になってしまった。
事の発端はついさっき。
アトラクション内が突然ハイジャックされ、中にいた人たちは全員人質として捕えられている。
「・・・やばいね、助けないと・・・」
「ツキ、なんか作戦あるの?」
「・・・あるっちゃある」
「!?、ホントか!?」
シンタローくんがびっくりした声にメカクシ団のメンバー全員が驚く。
さすがにさっきの声にはビビるよなぁ。
「あるけど・・・」
「ん?どうしたんだ?ツキ」
「・・・カノ、ちょっといい?」
「ん?僕?・・・あぁ、了解」
なるほどね、ツキの考えてること、だいたい分かった。
「でもどうするの?」
みんなと離れたところから僕とツキがアトラクションの方を見ていると、アトラクションの中から放送が聞こえた。

『今から30分以内に、50億円を持ってこい。もし出来なかったら・・・人質を全員殺す』

「犯人馬鹿だな」
「だね、子供っぽい」
そこから僕とツキの作戦が開始された。
「まずは俺が門を壊す。カノはそこからマリーとモモを連れてきて」
「・・・出来るの?」
「やってみるしかない。それから・・・」
「ん?」
「マリーとモモに伝えて。犯人たちと中にいる人質・・・アトラクションの周りにいる人を石化してって」
「・・・メカクシ団も?」
「・・・お願い」
「・・・分かったよ。やってみる。」

こんなことになるなんてなぁ。
犯人達も呑気に構えてるみたいだけど、ツキが怒ったらどうなるか・・・。


ツキがアトラクションの門の前まで出た。
アトラクションの周りにいる人達が全員見渡せるいい位置だ。
こうなったらもう誰に求められない。
任務開始だ。

『ん?お嬢さん、どうしたんだ?』
「人質を返してもらおうか?」
『人質?お前なんかにどうやったら出来るんだよ』

あぁ、そんなに言ったら取り返しがつかなくなるよ。
まぁ僕はどうなっても知らないけど。

『人質に取られるなんて、「クソ」共しかいねぇよ!そんなヤツら、死んだ方がいいのさ!』
「ほう、ならば・・・」

「メカクシ完了だ」

プリ小説オーディオドラマ