第12話

マリーの架空世界
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2018/11/26 04:13
 お母さんが言っていた。

おじいちゃんには兄弟が居て、子供が生まれているって。

その時私は思った。

もしかしたら私にも、血の繋がりのある人がこの世にいるかもしれない。


遠い昔の話。

私はそんなことを考えながら暮らしてきた。





「楽しかったですね!お買い物!」
「ツキとシンタローさんが来れなかったのは残念だったっすけどね」
「まぁみんなでいつか行けるよ」
みんなとお買い物に行って、今は帰り道。
みんなでお揃いのカップを買って、私はモモちゃんとお揃いのストラップを買った。
「マリーちゃん、大事にしようね!」
「うん!モモちゃん!」
お友達ができて、メカクシ団に入って本当によかったなぁ、私。
「そういえばマリー、そろそろ家の掃除だろ?」
「あ、そうだね、忘れてた」
「掃除ってなんですか?」
モモちゃんが持っている携帯から元気な声がした。エネちゃんだ。
「毎月1回はマリーの家の掃除に行くんす」
「そろそろ行かなきゃホコリがやばいんじゃない?」
「だよね!じゃあ、明日行ってもいい?」
「私もお手伝いするよ!ね!ヒビヤくん!」
「なんで僕が・・・ぜひ行きます」
モモちゃんの握られた拳がヒビヤくんの顔を真っ青にさせていた。
「ありがとう、みんな」

みんなで話していると、すぐにアジトに着いた。
シンタローとツキも多分アジトにいるだろう。
「ただいまーーー!」
モモちゃんがドアを開けながら元気な声を出すと、中にいたシンタローとツキがびっくりした。
シンタローがすごい声を出したから、カノがすごく笑っていたけど後からキドに殴られていたのであまり気にならなかった。
「って、何してたの?」
「え?・・・あっ・・・」

ソファに座っていたツキとシンタローが、机の上を見ていて、「やばい」という顔をした。
机の上は何かの本とか写真がたくさん置いてあった。
「早く片付けろよ。飯にするぞ」
「・・・はーい」
何をしていたのかは分からないけど、とりあえずみんなで片付けを手伝った。

私が持っているような本があってびっくりしたけどさすがに中を見るのはダメだろうと思ってすぐにツキの部屋に持っていった。

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