皆が勉強道具を出し始めたから、
俺も鞄から取り出す。
俺が渾身のツッコミを言ったとこ、
吉木は俺の目を見ながらでもそれ言えるのかな?
東野さんも真顔でノらない。
ツッコミ所が違う。
おかげで俺の日曜日丸潰れ。
ゲームして、漫画読んで、ゲームする休日が…
てか、昼寝もしてぇし。
なんて考えてたら、
と、母さんがお菓子の入ったお皿と、
お盆に乗った飲み物を片手片手に持ってきた。
いや、バランス。
流石、元居酒屋店員。
何か、俺のすべてを否定された感…(笑)
まぁ、お前らより点数取れてるし。
と言うのは黙っておこう。
と、ビスケットを咥えながら、宿題したり。
いや、今ね?
四角い机の回りに座ってるんだけどな?
窓側が、吉木でその対になる所つまりドア側が
東野さんで、俺の机側がまぁ、俺。
で、その対のベッド側が夕輝。
だから吉木に教えようと思って近付いたら…
顔近い。
近い。(二度目)
流石に、俺も、男の子だからね?
女子と至近距離はキツイ。
あの、そんな、照れないとか無表情とか、
現実世界であり得ないからね言っとくけど。
というかさっきから東野さん集中力が凄い。
スラスラ解いてるけど?
これ来た意味ある?君。
何故女の子って服にこだわるんだろうね。
理解不能。
毎回夕輝のお母さんが夕輝が赤点を免れる為に、
テスト前日三日間家に泊めさせ、俺が教える。
もう、面倒。
そんなこんなで勉強会は終わり、
俺の日曜日が潰れたのであった。
返して、俺の日曜日。
ゲームしたか…
あれ、意外とそうでもないのは…
何でだ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!