第11話

強がりは可愛いものだ。
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2019/08/23 14:00
店員スァン
次のお二人どうぞー。
可愛らしい魔女のね、コスした店員さんが、


声かけてくれたんで。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
吉木、行こう。
吉木 七海
吉木 七海
お、おー。
と、ドアを開けて行く。
わぁぁ、暗いなぁ。(棒)
吉木 七海
吉木 七海
き、北澤怖くないんだー?
北澤 颯斗
北澤 颯斗
うん、ちょっと銃で撃ちたくなる。
吉木 七海
吉木 七海
??
北澤 颯斗
北澤 颯斗
何でもない、
あ、しまったなぁ。


いや、ゾンビとか、お化けとか。


吸い込むか銃で撃ちまくりたくなるんだよ。


つい置き換えてしまって、冷静になる。


で、怖くなくなるんだよ。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
てか、もしかして吉木苦手?
こーいうの。
吉木 七海
吉木 七海
…ごめん。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
ありゃ。どうする?戻るか?
吉木 七海
吉木 七海
後ろの二人に迷惑掛けたくない…
そぉれは同意見。


確かに、怖いというコイツの気持ちを踏み躙る…


訳ではない。さぁてどうすっか。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
じゃあ、どっか服の裾持って?
吉木 七海
吉木 七海
??
北澤 颯斗
北澤 颯斗
苦手なんでしょ。着いたら教えるから
目ぇ瞑って掴んでろ。
まぁ途中で抱き付かれたり、泣かれたりしたら、


たまったもんじゃねぇし、それが良いだろ。
吉木 七海
吉木 七海
えっ。いいの?
北澤 颯斗
北澤 颯斗
直前になったら離せよー。
吉木 七海
吉木 七海
北澤!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
んー?
吉木 七海
吉木 七海
ありがとう。
暗くてよく見えないけど、


俺の夜更かししてる目が、慣れていて見えた。


ちょっとだけ吉木が可愛かった。
なんて、まぁ気のせいだろうけど。


吉木は、俺のパーカーの下の裾を持って目を瞑る。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
曲がる時とかは言うから、気を付けろ。行くぞ?
吉木 七海
吉木 七海
ごめん、お願いします…。
いやー突然ゾンビが手首掴んできたけど。
『あ、お疲れ様ですー、後ろの二人リア充なんで飛びっきり驚かせてやってください。』
って言ったら、手でグッとしてくれた。


嘘ですが。お化け、任せたぜ。
だが所詮人間、優しい。お茶でもあげたいな(冷静)
北澤 颯斗
北澤 颯斗
吉木、曲がるからね。
吉木 七海
吉木 七海
あっ、うん。
いや、ね、凄い何ともなく思えるじゃん?


でもね、実際凄いお化けやばいんだけど、


なんか反応出来ないのは、


ゲームでコロしあいしてるからかな☆
北澤 颯斗
北澤 颯斗
ねぇ、吉木。なんで嫌だって言わなかった?
吉木 七海
吉木 七海
…迷惑かけたくないから…かな。
私、今日ついで要員だし。
吉木 七海
吉木 七海
ちょっと、強がっちゃった。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
そりゃよく頑張ったな。
それについでとか言うなよ。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
チケット、4枚あんだぞ?勿体ねぇ、
何遠慮してんだよ、楽しめ馬鹿。
吉木 七海
吉木 七海
北澤…口悪いけど、良いヤツだね!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
…そりゃどーも。
良いヤツだなんて、言われたの。


俺、久しぶりだわ。(口悪いは無視)
北澤 颯斗
北澤 颯斗
てか、この俺の優しさ、
あん時の借り返したからな?
吉木 七海
吉木 七海
借り?
北澤 颯斗
北澤 颯斗
東野さんの告白のヤツ。
こいつの誤魔化しがなかったら、俺は、


言ってしまってた。


借りはー返したゾー。
吉木 七海
吉木 七海
あんなの、友達守っただーけ。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
偉いもんだねぇ。
あ、出口見えてきた。
吉木 七海
吉木 七海
ほんと?
吉木 七海
吉木 七海
ありがとね、北澤。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
いいえー。
吉木は手を離し、俺らは外に出た。
お化け屋敷から悲鳴聞こえまくってるけど。


無視無視。

さぁて、お次は奴らだな。


どう帰ってくるかねぇ。

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