🐭「今ちょっといいか……?」
『あ、いや、いいかって言われたら今はちょっと』
🐭「やっぱ言い方変える。」
🐭「ついてこい。」
そう言って私の腕を掴んでずかずかと廊下の真ん中を堂々と歩く ゆんぎ先輩。
『あ、あの!』
『ゆんちゃん?!』
『ちょっと!!』
そしてそんな私の言葉は見事スルーされて辿りついた場所は空き教室。
『あの先輩!!』
🐭「ごめん」
『え?』
🐭「お前朝大変だっただろ………?」
『はいとても( ˙-˙ )』
🐭「それきっと俺のせい。」
『そうですね、てかあなた以外誰もいません( ˙-˙ )』
🐭「実はさ、最近ストーカー気質な女に告られて断る口実を探してたらさ」
🐭「俺に好きな人がいるって言えば諦めてくれると思ってさ」
🐭「勝手にお前の名前使った。」
🐭「だからごめん。」
『………』
あぁ、なんだ
少しだけ期待したのに……
まぁ そりゃそうだよね
だって私と先輩の関係はただの
” 後輩 と 先輩 ” だものね
何期待してたんだろう
なんかこんなの
ばか みたいじゃん…………
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。